栗原中央在住のプロボクサー・井上尚弥選手(21歳/大橋ボクシングジム)が12月30日、東京体育館で開かれたWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチで王者オマール・ナルバエス選手(39歳/アルゼンチン)にKO勝ちし、世界最速となるプロ8戦目で2階級制覇を達成した。
43勝1敗2分け、世界王座を27回防衛という戦績を持つナルバエス選手。井上選手は試合前、「新しい伝説を作りたい」と意気込んでいた。30日は、その言葉通りの展開となった。
第1ラウンド序盤から、スピード溢れるコンビネーションで攻勢に出る井上選手。昨年9月まで戦っていたライトフライ級から、体重リミットが約3kg上のスーパーフライ級に転向したことで、持ち前のパンチ力が遺憾なく発揮された。プロ・アマチュア通じて一度もダウンを喫していないというナルバエス選手から、強烈なボディやフックで4度のダウンを奪い、2ラウンドでKO勝ちした。
衝撃の展開に騒然となる会場に向け、井上選手はトレーナーの父・真吾さんと両手を掲げてガッツボース。さらに、ネストール・ナルバエス選手に勝利した弟・拓真選手(19歳/同)とも抱き合い、勝利を喜んだ。
井上選手は「体重の載った重いパンチを打つことができました」と階級転向に手ごたえを感じ、世界最速の2階級制覇については「記録にはこだわっていません」と冷静に受け止めた。
6日には、日本ボクシングコミッションが選ぶ2014年の最優秀選手に初選出された。次戦は4月か5月になる見込みで、「今年も挑戦心を持って、今回の試合以上にインパクトのある試合をしたい。ぜひ応援をよろしくお願いします」と呼びかけた。
兄弟の活躍を支える井上尚弥・拓真後援会では2月に祝勝会を予定している。問い合わせは工藤元(げん)会長【携帯電話】090・2422・7207。
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