ブラジル・サンパウロで8月11日(火)から開催され、モノづくりの未来を担う若者が競う「技能五輪国際大会」に、日産自動車(株)座間事業所(広野台)の立野瑞樹さん(23)と和田大樹さん(同)が、日本代表として出場する。コンビ結成4年目の2人。大会規定によって一度しか出場できないという「最初で最後」の舞台で、金メダル獲得を目指す。
大会は、参加国・地域の職業訓練の振興や、技術水準向上を図るもの。1950年から続いており、現在は2年毎に行われている。部門は溶接・石工・美容・西洋料理・看護・パン製造など50職種にわたり、今年は57の国と地域から約1200人が集う予定。メカトロニクス部門に出場する2人は、昨年11月の日本大会で優勝し、ブラジルへの切符を手にしていた。
「ミニ工場」を製作
メカトロニクスとは、機械・電気・電子・情報工学から成り、工場の自動生産化を担う重要な分野。競技では、発表された仕様書や図面をもとに、「ステーション」と呼ばれる自動生産設備を組み立てる。さらに、不具合が発生した場合の対処、機能を維持するメンテナンスなども課題として出される。自動生産設備を作り、その維持・改善を図るという、工場のミニチュアを短時間で作り上げるような競技だ。さらに、国内大会では組み立てるステーションは1つだったが、国際大会は3つに増え、難易度が増すという。
心技体、磨き上げ
2人はともに2012年入社。技能五輪のスペシャリストとして、専門部署に所属している。同社の技術力の高さを国内外にPRし、将来的には培ったノウハウを現場で生かす役割を担う。
1年目からコンビを組み、主に立野さんが組み立てを、和田さんがプログラミングを担当する。総括指導員の青木誠さんは「体力があり、精神的にも打たれ強い」と評価する。
世界一を掴むには技能や知識だけでなく、高い体力や精神力も要求される。2人はこれまでに70Km競歩やお寺での精神修行をこなしてきた。今はランニングと筋肉トレーニングを日課とし、大会に備える。
今後は、日本選手団結団式や壮行会などを経てブラジルに向かう予定。最初で最後のチャンスに立野さんは「悔いの無いようベストパフォーマンスを発揮します」と力強く抱負を語り、
和田さんは「入社してからずっと目指してきた舞台。楽しみながらも妥協せず優勝を狙います」と意気込みを話した。
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