紙芝居文化推進協議会(横浜市)が主催する手作り紙芝居コンクールで、市内相武台在住の兼田智子さん(82)と相模原市在住の五十嵐愛子さん(69)が創作した「夏の思い出」が優秀賞になり、大賞を決める本審査に駒を進めた。
コンクールには、全国や海外から一般とジュニアの部合わせて269点が集まり、一般では7点が優秀賞に選ばれた。本審査会は11月29日(日)に県立青少年センター多目的プラザ(横浜市)で行われ、作者が審査員や観客の前で実演する。
戦後70年の節目に
2人は、オリジナル人形劇や紙芝居で交通安全を啓発し、2年前に解散した交通安全劇場のメンバー。解散後も「コンビ」として創作を続けており、昨年のコンクールでも優秀賞を獲得していた。
「夏の思い出」は、戦争の悲惨さや平和の尊さを訴える作品。五十嵐さんが手掛けた脚本に、兼田さんが絵を書いて完成した。
ストーリーは、小学5年の男児が防空壕跡地で戦争で亡くなった曾祖父の幽霊に出会い、その体験を聞くという内容。飢えと病気で戦死した曾祖父だったが、「敵にも祖国で帰りを待つ家族がいる」との想いから、誰一人殺した事がないのが誇りだった。自らの命が危険にさらされながらも信念を守った姿に、少年は「本当に勇気があるのはこの人なんだ」と感銘を受ける。
本審査会の実演では、兼田さんが曾祖父を、五十嵐さんが男の子役を務める予定。兼田さんは「五十嵐さんの脚本が素晴らしい。作品のテーマを聴き手にしっかりと伝えられるよう、これからの1カ月半練習を積みたい」と意気込んでいた。
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