エアロビック競技の国内最高峰と言われる「スズキジャパンカップ」が11月1日に東京都大田区で開かれ、相模野小6年の今村一歩さん(12)がユース1男子シングル部門で初優勝を果たした。姉の菜子さん(14・相模中)とともに練習に励み続けてきた一歩さん。念願の全国1位の座を手にした。
「エアロビック」は、エアロビクスを起源とする競技で、表現スポーツの一つ。
特有のアップテンポな曲に合わせ、ジャンプやターンなどの「エレメント」と、エアロビックの基本動作を組み合わせて演技し、その芸術性や難度等を競う。1分半ほどの競技時間に激しい動作を連続してこなす必要があるため、全身の筋力やバランス、表現力など総合的な力が必要とされるという。
念願の初優勝
一歩さんがエアロビックを始めたのは幼稚園の時。母や姉・菜子さんの背中を追うように教室に通い始め、12歳ながらエアロ歴は8年。現在は座間市と茅ヶ崎市の教室に通っている。
昨年の同大会では、惜しくも全国5位。今年ははじめから優勝を意識して練習に励み、技の精度向上や基礎トレーニングに力を入れてじっくりと準備してきた。練習の成果もあり、一歩さんは「本番はいつも通りにできたはず」と安どの表情を見せた。
一歩さんの指導を担当する武内麻美コーチ(湘南茅ヶ崎A・G・C)は、「エアロビックは、身体づくりなどの地道な努力が不可欠な競技。まじめさが演技に生きたのでは」と分析。「男性の競技人口が少ない中で、将来を担う選手になって欲しい」と期待をかけているという。
姉弟で切磋琢磨
また、武内コーチによると、姉弟で同じ競技に打ち込むことで、お互いに良い影響が出ているという。姉の菜子さんとは、幼稚園時代からともに練習してきたエアロビック仲間。家でも互いに演技のチェックをしあうなどして、これまで切磋琢磨してきた。今回、菜子さんは関東8位とこれまでの最高順位を下回ったが、「次こそは全国でいい成績を」と熱を込めた。
一歩さんが通う湘南茅ヶ崎A・G・Cの高橋直樹代表は「五輪の正式種目にしようとする動きが出る等、エアロビックをとりまく環境が変わっていく中で、次世代を担っていくであろう選手のうちの1人と期待している。今大会は、まさにその第『一歩』」と話した。
一歩選手は来年4月に行われる世界大会「スズキワールドカップ」(東京都大田区)に出場する。
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