戦後70年の節目に平和の尊さについて考えてもらおうと、市民有志が今月9日(水)、ハーモニーホール座間で映画の自主上映会を開催する。作品は、「中国残留孤児の父」と呼ばれる山本慈昭氏の生涯を描いた「望郷の鐘―満蒙開拓団の落日―」。江崎友子実行委員長は「平和の素晴らしさが伝わる作品。多くの方に観ていただきたい」と呼びかけている。
「残留孤児の父」描く作品
山本慈昭氏は長野県出身の住職で、戦後末期に国民学校教員として家族とともに満州に渡った。シベリア抑留を経て単身帰国した後、中国残留孤児からの手紙を契機として、その帰国に尽力するようになり、約200人以上の「再会」を実現したと言われている。
「望郷の鐘」は、実写版「はだしのゲン」を手掛けた映画監督・山田火砂子(ひさこ)さんがメガホンをとり、俳優・内藤剛志さんが主演。全国で一般市民や団体による自主上映会が行われている。
江崎委員長が、作品を知ったのは4月。在籍するシニア学級「あすなろ大学」の調べ学習の一環で、かねてから知り合いだった山田監督に紹介されたのがきっかけだった。ダイジェスト版の映像を見て、平和の尊さを伝えようとする山田監督の考えに共感し、「ぜひ座間市でも上映したい」と思い立ったという。
8月には、同大学のメンバーや南栗原の麦っ子畑保育園(【電話】046・255・7087)、学校教諭や市職員で構成される「座間の教育を進める市民の会」に呼びかけて試写会を実施。出席者が中心となり、実行委員会を立ち上げた。
「若い人も見て」
会場のハーモニーホール座間小ホールは、定員300人。上映会は昼(午後2時30分〜)と夜(6時30分〜)の2部制になっている。チケットは前売りで大人1000円(当日1200円)、中・高校生500円(保護者同伴の小学生は無料)。ハーモニーホール座間で購入できる。
江崎さん(【電話】046・252・8687)は「私たちの世代はもちろん、戦争を知らない若い人にも観て欲しい」と話している。
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