12月16日・17日にクリスマスコンサートを開く在日米陸軍軍楽隊の隊長 マーヴィン・カードーさん 市内在住 46歳
朗らかに紡ぐ親睦の音色
○…毎年恒例となったハーモニーホール座間でのクリスマスコンサート。定員オーバーが続いたため、今年から2日間の開催となったが、今回も定員の2倍以上の応募があったという。「普段はゲートに隔てられて交流が難しいこともあるが、コンサートは一つになるいい機会。言葉のバリアはあっても、音楽ならみんなに届けられる」。42人の隊員とともに、日米親睦の架け橋となる。
○…ニューヨークの音楽一家で7人兄弟の末っ子として生まれる。3歳でピアノ、4歳でバイオリンと英才教育を受け、9歳でトランペットと出会った。「大きな音に魅力を感じた」。名門のマンハッタン音楽学校を経てコロラド交響楽団などに在籍。オーケストラ界の第一線でトランペット奏者として活躍した。軍楽隊に入隊したのは27歳のころ。隊員として演奏していた兄2人の姿に憧れを抱いたからだ。「制服でプライドを持って演奏している姿を見て、自分もと思った」。2012年3月にキャンプ座間配属となり、同年5月、隊長に就任。北は札幌、南は沖縄まで、公演で日本全国を飛び回っている。
○…2人の兄もかつてキャンプ座間に在籍していた。「日本がいかに美しいかを聞いていたので、ずっと希望を出していた。やっと叶った時は嬉しかった」と微笑む。四季折々に豊かな表情を見せる座間に「住みやすい場所」とにっこり。妻とのウォーキングでひまわりを眺めるのが好きだという。今年7月には孫も生まれ、「ジジになりました」と嬉しそうに話す。
○…年間230の公演をこなし、なお多くの依頼があるため「感謝しているが全て出演することはできない」と悩みを打ち明ける。それでも、「座間でのコンサートは特別」と力強く語る。「音楽は人々を一つにできる。心を開き、日米のみんなをよい方向へ刺激する存在でありたい」――。音楽の力を信じ、観客の心を温める。
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