西中学校出身の伊藤洸輝(ひろき)選手(帝京高校3年)はこのほど、宮城県で行われた全国高校総体(インターハイ)の男子飛板飛び込みで初優勝を果たした。現在、11日(月)までウズベキスタンで行われている「第9回アジアエージグループ選手権」に出場。日本代表として表彰台をめざしている。
飛び込みは、高台から空中に飛び出し、水面に着水するまでの動作の美しさなどを競う競技。伊藤選手は高さ3mの飛板から11回飛び込み、総得点を競う男子3m飛板飛び込みと、高さ5〜10mの飛び込み台から10回演技する高飛び込みに出場した。
「自分の演技をしよう」との一心で臨んだ3m飛板飛び込みは、大接戦の展開となった。伊藤選手は10回目の演技を終えて、トップと5・10点差の3位。初制覇が射程圏内だったが「自分にプレッシャーを与えたくなかった」とあくまでも平常心を保っていた。最終演技では、持ち前の強靭なフィジカルを活かした得意技を決め、76・50を記録。総得点595・40と、2位の587・00を上回り見事初優勝を果たした。また、高飛び込みでも3位入賞と好成績を収めた。
大舞台での演技を終えて、「最後のインターハイで優勝できて良かったが、時間が経つにつれてもっと質のいい演技をしたいと思うようになった」と話しており、さらなるレベルアップをめざしている。
王国・中国式で夢の舞台へ
小学1年生の頃、飛び込みに出会った伊藤選手。以来、強豪・中国出身の兪金魁(ユキンケイ)コーチと二人三脚で、五輪出場をめざして練習に励んできた。「負けず嫌いで身体能力が高い」と兪コーチ。世界で戦える選手となるため、トランポリンなどを用いた中国式の反復練習を取り入れ、着実に成長を遂げている。
現在、JOC(日本オリンピック委員会)エリートアカデミーに所属する伊藤選手。毒島泰士コーチは「本番での落ち着き、身体的なパワーが素晴らしい」と強みを語る。
伊藤選手は9月8日から11日までウズベキスタンで開催中の「第9回アジアエージグループ選手権」に日本代表として出場。1m飛板飛び込み、3m飛板飛び込み、高飛び込みの3種目に挑む。アジア各国の同世代が一堂に会するこの大会は、五輪出場をめざす伊藤選手にとって夢の舞台の前哨戦となる。それでも「自分のベストを出せるよう集中したい」と、あくまでも冷静に自分の力を発揮できるよう、集中力を高める。
ゆくゆくの目標は2020年の東京五輪、そしてその次のパリ五輪で、日本人初となるメダル獲得だ。そのためにも課題である着水や、飛び出す際の姿勢の美しさ向上に努めている。
伊藤選手は「技の難易度を上げて、世界で通用する選手になりたい」と抱負を語った。
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