国際・第38回全日本マスターズ陸上競技選手権大会が10月27日と28日の両日、和歌山県の紀三井寺公園陸上競技場で行われ、緑ケ丘在住の水口(みなくち)政人さん(43)と相模が丘に住む宮本義久さん(49)が、それぞれの年代の100mで優勝に輝いた。水口さんは初優勝、宮本さんは大会新記録を出す活躍を見せた。
水口さんと宮本さんが出場したのは、(公社)日本マスターズ陸上競技連合、朝日新聞社が主催する大会で、5歳刻みにクラスを分け陸上種目を競う。
40歳から44歳までのM40クラスで100mに出場した水口さんは、11秒33のタイムで初優勝を果たした。200mでは3位、神奈川県チームで出場した4×100mリレーでは、アンカーとして活躍しチーム3連覇に貢献した。水口さんは「一番難しいと言われている100mで優勝できてとても嬉しい」と喜びを表す。一昨年は6位、昨年は2位という結果だっただけに「練習を続けてきた成果が出せて良かった」と話す。
45歳から49歳までのM45クラスの宮本さんは、クラス最年長ながら100mを11秒39の大会新記録で走り抜け、優勝に輝いた。宮本さんは2013年に60m、100m、200mの3冠を達成したこともある。 宮本さんは、M45クラスでは最年長となるため期待はしていなかったというが、優勝が決まった時は「仲間が喜んでくれたので嬉しかった」と振り返る。そして、「目指していたベストの走りができたので、満足できた。優勝はおまけかな」と笑顔で語る。
40歳からの挑戦
二人ともクラスは違うが、同じ神奈川県チーム、座間出身の選手として意識し合っている。陸上を始めたのも同じ40歳だという。
水口さんは「新しいことを始めたい」と陸上に挑戦。野球をしていたこともあり、足は速かったが、年上のランナーが速く走っているのを見て衝撃を受けたという。宮本さんに出会ったのは約4年前、陸上を始めたばかりの頃。「宮本さんには同じ座間出身ということで色々と教えて頂いた。そのことが今、身を結んでいる」と感謝の気持ちを表す。
宮本さんは学生時代、テニスに打ち込んでいたが、40歳の節目に陸上の世界に入り、「やるなら一番を目指したい」とすぐに思ったという。陸上チームの「TEAM HAL」に所属し、幅跳びや60mで結果を出し続け、日本記録を出すなど陸上の魅力にはまっていった。「水口さんには僕の当時の記録を抜かれ、すごい人が出てきたなと思った」と苦笑するが、お互いの存在を認め合いながら、自身の成長につなげている。
座間の坂で鍛える
二人は口をそろえて、「継続して練習すること、習慣化することが大事」と話す。
水口さんは毎朝、市役所の横にある坂などで練習している。宮本さんは競技場や、やはり市役所横の坂などで週2日の練習を継続して行っている。水口さんは「座間の坂道に鍛えさせてもらった。坂を利用した短距離の大会なんかあったら面白い」と話し、宮本さんも「座間の坂道を有名にしたいですね」と話す。
来年50歳になり、クラス最年少となる宮本さんは「大きなチャンス。100mで優勝を目指す」とスペインのマラガで開催される世界選手権に照準を合わせる。また、60・100・200mで50歳の日本記録を狙っている。宮本さんは「大人になっても陸上を続けていこうと思えるような存在になりたい」と語った。
水口さんは、4年に一度開かれるワールドマスターズゲームズで今年2位に終わったことから、4年後京都で開催される同大会での優勝を目指している。そして、「日本人として史上最年長の10秒台スプリンターになりたい」と目標を掲げ、「活躍することで同じ年代の方の励みになれたら嬉しい」と話した。
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