東原小学校5年の福本椛帆さんがこのほど、「第76回神奈川県青少年創意くふう展覧会」で県知事賞を受賞した。福本さんは、柔らかいソファの肘掛でもコップを置けるコースターを発明。細い木材を繋ぎ合せることで、どんな大きさのソファにも対応でき、裏面に布で滑り止めを貼った工夫などが評価された。
神奈川県、(一社)神奈川県発明協会主催のこの展覧会は、次世代を担う小中学生に発明する楽しさを感じてもらい、豊かな創造性を育もうと毎年開催されているもの。各市町村で優秀な作品として認められたものが出品され、今年は計2894点の応募があった。
発明のきっかけとなったのは、父・康洋さんがソファの上で行う晩酌だった。「ソファの肘掛にコップを置くためのコースターが欲しい」との思いを実現するため、夏休みの工作としてコースター作りを始めた。
柔らかい肘掛の上で、どのように安定させるか―。参考にしたのは、浴槽の巻蓋だったという。細い木材を組み合わせることで、どの大きさのソファでも調整可能にしようと考えた。
「一番難しかった」と語るのは、木材を切る作業。全て彫刻刀の平刀を使用した。椛帆さんは、康洋さんに手伝ってもらいながら切断。「ぐりぐり切るのが大変だった」と振り返る。一本一本紙やすりで磨き上げ、木材を繋ぎ合せた。
次の難関となったのは、コップを置く部分。安定させるため、彫刻刀で丸く彫ってくぼみを作った。「大きなコップに合わせてコンパスで円を描いた」と椛帆さん。裏面に滑り止めの布を貼りつけ、「クルクルソファコースター」が完成した。
様々な工夫が評価され、県知事賞に見事輝いた椛帆さん。先月誕生日を迎えた祖父に、新たにコースターを作ってプレゼントしたという。「お父さんと一緒に作れて楽しかった。何か飲むときに使って欲しい」と笑顔で語った。
また、優良賞には立野台小学校5年の本間朱夏さんの作品「クイックじょうご」が選ばれた。
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