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花火大会の灯を絶やすな デスク・レポート

公開:2011年5月20日

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 「花火大会のない鮎まつりなんて鮎まつりじゃない」。そんな声が聞こえてくる。厚木市は、電力事情とそこから派生する問題を理由に、花火大会中止を決定した。もちろん、この決定が正しいか間違っているかは一概に言えない。「来場者の安全確保が難しいならば、中止はやむを得ない」という声も多く聞かれる。

 電力事情による節電対策、小田急線の増発、警察による警備問題。中止(やりたくない?)理由も挙げればきりがない。確かなことは、我々の生活に電気が欠かせないということ。小田急電鉄が毎年行っている40本以上の増発が困難なのも、国の「15%節電」という通達によるもの。電力事情から派生している。渋々ながら納得するしかない。 一方で、どうしても解せない中止理由がある。それが警備体制の問題だ。夜間の雑踏警備は警察の協力体制が欠かせない。その点は理解できる。ただ、協力が得られない理由を「震災の応援で人手が手薄になるから」と続ける。人手不足は、昨年のAPEC開催時にも徹底的に議論されているはず。これが中止理由とは的が外れているのではないか。

 また、電力事情が最大の中止理由。市はそう発表するが、もし本当にそうならば、今年だけでなく来年以降も中止になる恐れがある。今回の福島原発事故で、既存原発が停止に追い込まれる可能性は高い。そうなると、現在の電力供給能力は大幅に落ち込み、今年の夏よりも厳しい電力条件が続くことになるからだ。 

 このままでは、厚木の夏を彩ってきた伝統の灯が消えてしまう。厚木市民だけでなく、県央地区で育った人間にとって、鮎まつりの花火大会は特別な存在だ。初めて見た花火、初めてのデート、どきどきワクワクしながら眺めたのが、あの光輝く大輪の花だ。多くの人にとって、花火大会そのものが、それぞれの思い出で人生に重なる。64回を数える中、平成2年に一度の順延はあれど中止は一度もない。理由はどうであれ、あつぎの花火大会は、先人から脈々と受け継がれてきた厚木で自慢できる唯一の伝統ある文化だ。そんな大切なモノを、この時代で止めては絶対にダメだ。

 しかし、花火大会中止という市の姿勢は固い。そうであるならば、最後は市民が自ら動くしかないのでないか。聞くところによると、鮎まつり花火大会は、地元商店街の店主らが、わずかなお金を寄せ集めて打ち上げたのが原点という。昔の人も今の人も、あつぎに対する思いは変わらないはず。まちを思い、元気にしようと活動している人はたくさんいる。市が「中止」と言うならば、それを覆してでも花火を上げる。厚木人の心意気を今こそ見せる時だ。最初は小さな声でも良い。鮎まつりの花火を市民の手で再び打ち上げよう。そんな声が大きく花開くことを期待したい。
 

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