関東・甲信地方を中心に大きな被害をもたらした今月14日の大雪。市内でも電車、バスといった公共交通機関に大きな影響が出る中、森の里地区を走る地域住民乗合交通「森の里ぐるっと」が活躍した。
「森の里ぐるっと」は厚木市と一般社団法人厚木ぐるっと(岩崎正昭代表)の市民協働提案事業として2011年10月から開始。高齢者や子育て世代の多い森の里地区で、買い物や通院への負担軽減策として、毎週月・水・金曜の日中、1日8便運行している。スーパー三和近くの「森の里センター」を起点に、ミニバンが地区を一周する。
今回の大雪では、森の里地区でも谷状になっている4丁目・5丁目付近では雪が吹き込み、住民によると1m近い積雪になったところもあるという。神奈川中央交通のバスは14日の夜から16日にかけて、厚木・伊勢原営業所ともに森の里方面へのバスを運休。17日以降は迂回運行を行い、通常運行に戻ったのは19日の昼前だった。
ルートを歩き状況確認
雪の降った14日。ぐるっとの通常運行日だったが、降雪がひどくなり、午後1時以降の便を運休した。
16日の夕方。翌日の乗務当番だった、ぐるっとの入岡公司さんと高倉実さんは、運行コースを歩いて道路状況を確認。高台にある森の里5丁目付近などの積雪状況を見て回った。
「坂道が凍結していたり、住宅街の狭い道では残雪で車のすれ違いが難しそうだった」と高倉さん。その日のうちにタイヤチェーンを着け、翌日の運行に備えた。
迎えた17日。ぐるっとは9時30分の第1便から安全なルートで運行した。ちょうどスーパー三和が翌日から店舗改装で一時休業するということもあり、昼頃の便は満席に。臨時便を3本追加した。この日は高齢者や子育て世代の母親らを中心に、一日の最多記録となる55人が利用した。
17日にぐるっとを利用した人のひとり、福永幸子さん(86)は「買い物に行くので乗りました。ぐるっとがあるので外出できる。私たちの間では『ありがたやバス』って呼んでいるんです」と話す。文字通り「住民の足」としてのぐるっとの存在が、改めて注目されている。
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