小学校時代、急に勉強が難しくなり、置いて行かれてしまう感覚を覚えた大人はどれくらいいるだろう。そんな子どもを減らすための施策として市内では「あつぎ元気塾」が続けられている。
放課後の教室。森の里小学校を訪れると、そこには机に向かう9人の児童の姿があった。先生は2人。黙々とプリントをこなし、できたら手をあげる。机の間を回る先生は、手が止まっている子に声を掛け、「ここが5だよね、ならこっちには何が入る?」と、丁寧に教えていく。
2009年度から続けられている「あつぎ元気塾」では、学習習慣を身に付けることを目的に、基礎・基本的な内容を学習する。市教育委員会が主となり運営し、今年度予算は約800万円。放課後を利用した事業の先駆けとして開始され、現在県内では大和市で類似した事業が行われているという。授業は小学校の空き教室を借り、3年生を対象に、市内22校で実施されている。講師は教員免許を持った人や、教員経験がある人。毎年公募され、現在は37人が指導にあたる。
復習主体に習熟度アップ
3年生は、授業が急に難しくなり、ついていけなくなる児童が増える学年。それを回避するため、授業の復習を中心に国語と算数を学ぶ。普段の授業で、一人一人の習熟度を測ることはなかなか難しい。そこで、先生1人に対し8人程度の児童で密に学ぶことで、答えがわからなくて手が止まってしまう児童にも、細かく声をかけることができる。今年の入塾人数は、878人。全小学3年生の半数近くに上り、受講費用は無料だ。5月から開始され、夏休み期間と、日没が早い11月から1月上旬を除き、年間20回行われる。
森の里小では、加藤美津枝さん(68)と今井富子さん(56)が授業を行う。加藤さんは、事業開始当初から講師を担当。以前は市内小学校で教諭を務め、管理職の経歴も持つ。現在は週5日、市内小学校を回り指導にあたる。今井さんも教諭経験があり、昨年から講師に。授業で使うプリントや、保護者向けのお知らせは加藤さんの自作。問題集をもとに作るが、講師によって内容は変わるという。「大変だけど、すごく楽しい。子どもたちも勉強ができると楽しそうよ」とチャーミングな笑顔を見せる。
学校教育課の佐後佳親課長は「元気塾を通して、子どもたちの学力が伸びることもそうですが、勉強が楽しく感じてもらえたら良いですね」と話した。
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