♯みゅーじっくコラム♭ 音楽の森 ピアニスト 倉本 卓
シュ・シャオメイ。この中国の女性ピアニストを知っている人はあまりいないでしょう。中国人ピアニストと言えば日本ではユンディ・リやランランなどが有名ですが、先日NHKで放送されていた彼女のドキュメンタリーを見て、私も初めてこの名前を知りました。
1966年から1976年まで続いた「文化大革命」の影響で満足にピアノを弾くことができなくなり、1980年に拠点をパリに移したそうです。ドキュメンタリーでは、35年ぶりに彼女が祖国へ戻りコンサートをした模様を放送していました。曲目はゴールドベルク変奏曲というバッハ作品の中でも高度の技術が必要とされる難解な曲で、演奏時間は繰り返しを入れると80分近くもある超大作です。演奏は大変素晴らしい構成力で、特に冒頭の主題の何と美しいこと。演奏者自身が完全にバッハの下僕となり、只々謙虚に飾らなく音楽と対峙し、人間の心の内に静かにそっと語りかけるような音楽に心が洗われるような思いでした。
自由に演奏する事を抑制され、35年ぶりの祖国への帰還。さまざまな苦悩を乗り越えてこその音楽がそこにはありました。
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4月19日