森の里地区の住民が地区内で運行している乗合バス「森の里ぐるっと」が、1月6日から金曜日の終バス後、小田急線愛甲石田駅から森の里までの試験運行をスタートさせた。その名も「ぐるっと深夜便」。
「森の里ぐるっと」は同地区の住民が主体となった(一社)厚木ぐるっとと、厚木市との市民協働提案事業として2011年10月からスタート。高齢者や子育て世代の買い物・通院への負担軽減策として週3日、スーパー三和近くの「森の里センター」を起点に定員6人のミニバンが地区を周回する。運転手は住民が輪番で担当。同団体の除草作業などで得た収益が運営費に充てられており、乗車は無料。14年からは「厚木ぐるっと」の独自事業として自主運営している。
終バス以降3便が走行
今回の「深夜便」は、都心へ通勤、通学する住民の利便性向上を目的とした、正式実施に向けた3月までの実証試験。午後11時6分の、愛甲石田駅から森の里方面への最終バスが発車以降、11時30分、0時10分、小田急線の上下最終電車と接続する0時45分の3便を基本に運行する。
森の里地区内では外周道路を反時計回りで走行し、下車は任意の場所で可能。「昼便」同様に乗車無料で事前申込みも不要だが、利用者は森の里在住者のみ。
15年越しの悲願叶う
森の里から愛甲石田駅前での独自交通運行は、同地区住民にとって15年越しの悲願だった。「交通の便の悪さが都心で働く若者に敬遠され、いずれは高齢者の街になってしまう」との危惧からマイクロバスによるピストン輸送構想が浮上したが、財源の目途が立たず断念。しかしこの動きがのちの「森の里ぐるっと」につながった。
当時から活動している、ぐるっと理事の武井主税さん(70)は「若い世代が利用者になると思うので、彼らが地域活動に積極参加するきっかけになってほしい。森の里が地域を、市を、国を動かす発信基地になれば」と意気込む。
懸念されるタクシーとの競合も、昨年末に武井理事らがタクシー会社を訪問し、趣旨を説明。取組みへの理解を得ることができたという。
「やっと実現」初日は11人乗車
運行初日の6日深夜は、3便合計で会社員など11人が利用。「乗車第1号」となった24歳の女性は「いつもは親に迎えに来てもらっていた。深夜便は回覧チラシで知っていたが、昼間の運行は知らなかった」と驚いた様子。在住17年目という男性は「就職する娘は交通の便を考え都内に引っ越してしまった。『やっと実現してくれた』という思いです」と感慨深げに話した。
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