上粕屋出身の大河原則人さん(32)が、日本プロバスケットボールリーグ「bjリーグ」のレフェリーとして活躍している。シーズン中の現在、全国の試合会場を飛び回る日々だ。
今シーズン、bjリーグには20代から60代までの36人のレフェリーが登録されており、大河原さんは、その中で3人だけの同リーグ社員(オフィシャル部所属)のレフェリーだ。
昨シーズンは70試合を担当し、今シーズンも約8カ月は岩手から沖縄まで「週4日ほどは移動」という多忙な毎日を過ごす。
山王中学校、秦野市の県立秦野南が丘高校(現・秦野総合)、日本体育大学とそれぞれの時代で強豪のバスケットボール部に所属していたが、「先発メンバーだったことはないですね」と振り返る。大学4年生の1月、プロのレフェリーになることを目標に単身渡米、本場の環境で修業を積んだ。
bjリーグでは2005年の設立からホイッスルを吹き続けており、現在はレフェリーを指導する立場に。自身が模範となるべく、髪型やユニフォームの着こなし等、ゲーム中の身だしなみはもちろん、試合会場入りする際の服装にも気を配るという。
また「公平」であることにも細心の注意を払う。遠征先では試合をするチームと宿泊先が同じにならないように調整し、審判団で食事をしている店に後から選手たちが入ってきた場合には、店を出ることもあるという。「選手やブースター(ファン)などにいつ見られて、どのように受け取られてしまうか分からない」。プロフェッショナルとしての責任感が表情に表れる。
「レフェリーに大切なのは、技術よりも人間性を高めること」と大河原さん。「学生時代にレギュラーではなかった自分が、現在はトップリーグに携われている。子どもたちや若い人には夢をもってほしいし、その中でレフェリーを目指す人が増えればうれしいですね」と笑顔を見せた。
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