東成瀬在住の平松秀夫さん(66歳/写真)が6月6日(金)から18日(水)まで、自作の紙芝居を展示する初の個展を、図書館1階ミニギャラリーで開催する。14日(土)と15日(日)には実演読み聞かせも予定。平松さんの作品は、その多くが、逆境に立ち向かう人間や生き物の生に光を当てたもの。「来場された方一人ひとりに何かを感じていただけるのでは」と期待している。
今回展示されるのは、児童文学作家・新美南吉原作の「かにのしょうばい」、「がちょうのたんじょうび」、平松さん原作「牛のなみだ」の3作品・43枚。
「牛のなみだ」は、福島県の原発事故で避難を余儀なくされた人間と牛舎に取り残された牛の悲劇や葛藤を描いた作品。原作・作画・脚本を平松さんがすべて一人で手がけた。
読み聞かせで取り上げるのは、震災で離ればなれになった愛犬と夫婦の物語「泣くなたろう」、砂漠化による貧困に苦しみながらも懸命に生きるアフリカの子どもを描いた「だいち」など3作品。「泣くなたろう」は大阪府箕面市主催の「箕面手づくり紙芝居コンクール」(2013)で特別賞を受賞している。3作すべての原作・作画を平松さん、脚本を妻の千瑛さん(61歳)が担当。当日は夫婦で読み聞かせを行う。
「母を楽しませたい」
59歳の時。絵画に関心のあった平松さんが何気なく紙芝居の実演講習に参加したのがきっかけ。「これなら施設に暮らす母を楽しませることができる」と考え、夫婦二人三脚の紙芝居作りがスタートした。
これまでにおよそ30作品を作った。1作品を仕上げるのに3カ月から半年かかり、15枚程度の紙芝居でも実際には50枚以上描き直すという。創作は多大な労力を伴うが「好きでやっていることですし、喜んでくれる人がいるから頑張れます」と平松さん。
紙芝居作りにとどまらず、夫婦で京都や愛知など全国の高齢者施設を訪れ、読み聞かせも行っている。
紙芝居で扱うテーマは震災や原発、途上国の貧困など時事問題が目立つ。「ですが困難に立ち向かう人間の強さや温かさを伝えるのが第一。そのうえで社会全体の問題を皆で考える機会になれば」と話している。
個展は最終日のみ正午まで。読み聞かせは各日午後2時から。
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