12月19日に比々多公民館で行われる「お飾り講習会」の講師を務める 廣田 文一さん 三ノ宮在住 76歳
健康に実直に生きる
○…教室で参加者に配るのは、自宅の田んぼで育てて収穫した古代米のわら。「通常よりも長さがあり、晩生のためまだ青さが残る」とその特徴を説明する。わらの背丈は正月飾りの重厚感に関わり、ほのかに潤いを残した若々しい色味は新年にふさわしい。比々多公民館の依頼で正月飾り作りの講師を務め今年で23年。「誰でも新年はすがすがしく迎えたいでしょう」と、準備万端で当日に臨む。
○…三ノ宮の農家に7人姉弟の長男として生まれ、比々多中を卒業後、家業へ。およそ8反の田畑では季節の野菜を育て、農閑期には土建業や板金工にも従事。硬くて大きな手はそんな働き者の証だ。結婚は30歳を前にしたころ。一男一女に恵まれ、現在は妻、長男家族と暮らす。「しゃべるのは得意じゃなくてね」。年齢や体調を言い訳にはせず、70歳を過ぎても実直に仕事と向き合った。「ふるさとが好きだから」と地元消防団や自治会など地域活動にも進んで参加した。
○…しかし、2011年3月に脳こうそくで倒れた。「まさか」のショックは大きかったが「悲しみや不安は自分だけではない。もっとつらい人がいる」。病床で再起を誓い、懸命にリハビリに取り組んだ。今も多少のまひは残るものの「時間をかければ元気に何でもできる。支えてくれた皆様のおかげ」と感謝を口にする。農作業に関わる時間は減ったが、正月飾り作り教室をやめるつもりはない。「毎年30人を超す人が来てくれる。常連さんだっている。必要とされる限り行動で応えたい」
○…毎年1月9日には、地元の仲間と成田山を参詣に訪れる。これは50年続く恒例行事といい「脳こうそくで倒れた翌年も休まなかったよ」と振り返る。今年ももちろん行くつもりだ。「だって行かないと皆から怒られちゃうからね」。2016年の目標は「一日一日を健康に過ごすこと」。周囲を大切にし、周囲に愛され、今日も実直に生きる。
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