神奈川県はこのほど、今年度の県優良小売店舗を発表した。伊勢原市内からは大山の菓子店「大山まん志゛う本舗 良辨(ろうべん)」が神奈川県知事・神奈川県商工会連合会会長表彰に選ばれた。同店は創業150年を超える老舗菓子店。今回受賞した県内34店舗の中でも一番歴史が深く、大山の定番みやげ店のひとつとして、観光客だけでなく多くの市民に親しまれている。
県優良小売店舗表彰は、神奈川県・県商工会議所連合会・県商工会連合会の共催で1976年から行われているもの。毎年、個性ある店づくりをはじめ、サービス、味、技などの優れた店舗が表彰される。
良辨は1866年(慶応2年)創業の老舗菓子店。看板商品の『大山まん志゛う』をはじめ、県指定銘菓の『あふり嶺』など、さまざまな和菓子を販売する。同店6代目となる小笠原久男さん(71歳)は「ありがたいこと。お客さんの気持ちを考えることが第一。ここは大山の門前町。これからも歴史と文化、景観に寄り添っていきたい」と笑顔で話す。
150年の歴史を持つ同店は、創業当時からしばらくは大山にある良辨滝のすぐ下に店舗を構えていた。しかし、1923年の関東大震災とその後の豪雨で、大山に発生した山津波により店舗が流されてしまい、現在の場所に移転。また戦後のモノがない時代も、歴代の店主の知恵と工夫で乗り越えてきた。
創業当時の主力商品は、大山詣りに来る講中の人々が持ち帰りやすい日持ちする菓子が多かった。交通の発達と共に、現在の『大山まん志゛う』が人気を博すようになったという。
同店の菓子は、季節やその日の気温などに合わせて作る繊細なもの。「一番おいしい作り立てを提供したい」と、小笠原さんは今も営業日には午前4時から仕込みを始める。20代で店に入り、先代を見て仕事を覚えたという。
小笠原さんは、12月10日まで開かれていた、小田急電鉄(株)の「ゴジラ攻略キャンペーン」では、ゴジラの焼き印が押されたゴジラまんじゅうを数量限定で販売するなど観光振興にも積極的だ。「これからもお客さんと大山を大切に、長く続けていきたい」と話した。
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