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取材協力 湘陽かしわ台病院 医療レポート連載 28 脳卒中について 神経内科専門医 大友 卓先生
―脳卒中とは
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血といった脳血管の障害で生じる病気を総称して『脳卒中』といいます。いずれも脳が傷つくことで症状が出ますし、傷つく脳の場所でそれぞれどのような症状が出るかが異なります。『脳梗塞』は脳の血管がつまったり、狭くなることで脳細胞への血流障害が生じます。一方、『脳出血』と『くも膜下出血』は脳血管が裂けて出血することで脳細胞が傷つきます。いずれも、脳のどの部位が障害されるかによって様々な症状を呈します。
―脳梗塞について教えてください
脳梗塞では突然症状が出現することが多いです。症状は脳の障害部位により異なりますが、代表的な症状としては、「突然ろれつが回らなくなった」「言葉が出なくなった」「手足の力が入らなくなった」「しびれを感じた」というケースが多いです。
原因の多くは、生活習慣病(高血圧症・脂質異常症・糖尿病など)や喫煙による動脈硬化と、不整脈などが原因で生じた血のかたまり(血栓)です。動脈硬化は本人が気づかない間にゆっくり増悪し、突然症状を出します。血栓も心臓から脳の血管に飛んでいき、突然血管を詰まらせます。
―そのような症状が出たらどうすれば
どのような病気でも早期発見は大切です。発症早期であれば血栓を溶かす治療や、脳の障害を出来るだけ抑える治療薬が使えることもあります。また、再発予防のために用いる薬も、脳梗塞の原因によって異なります。そのため、症状から脳梗塞が疑われるときは早急に医療機関を受診することが必要ですし、きちんと原因にあった予防薬を選択してもらうことが必要です。また、発症予防のために生活習慣病や不整脈の治療などを行うことも大切です。
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