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綾瀬 人物風土記

公開日:2012.02.10

ノコギリを奏でる「Music Saw」奏者
滝川 順雄さん
綾西在住 69歳

心温かいエンターテイナー



 ○…オカリナでもなく、二胡でもない、どこか哀感ある丸く優しい音色。専用のノコギリを弦楽器の弓で奏でる「Music Saw」を福祉施設やイベントなどで披露し、2月25日には綾瀬市文化会館で行われる「社会を明るくする運動推進大会」でも演奏する。常に心がけているのは聞いてもらうだけでなく、笑顔になってもらうこと。



 ○…定年後、民生委員になって表情の薄い高齢者施設利用者の姿が気になった。「みんな娯楽を求めているんです」。まだ習って2年ほどのノコギリ演奏披露を決めたのはその時。元々自分の趣味に何か楽器をやりたいと始めたノコギリ。殆どの人はひとつ音が出るまでに3カ月、1曲完奏するには半年かかり、まともに弾きこなすには1年かかるため、さじを投げる人も多い。国内でもプロ・アマ含め演奏者はおよそ300人しかいない。練習は毎日1時間欠かさずしており、楽器経験は無いが、音程も音感も研ぎ澄まされている。「気温や湿度で全然違うから、結構難しいんですよ」と、ちょっと得意気に笑ってみせた。今では手帳がいっぱいになるほど、市外や県外からもオファーが来る。



 ○…気さくな人柄は幼い頃から。少年時代は成績優秀で周囲からも一目置かれる存在だったが「厳格な父の反面教師」か、通知表にはいつも「お喋りが多い」と書かれた。誰とでも仲良くでき人の繋がりを大切にする人柄を証明するように、何年も会っていないような幼少期の古い友人から年賀状が現在も届いている。



 ○…ステージはいつも演奏と話題の提供と対話の3本立て。本も執筆しているほど詳しい野鳥についての話や、身近な「あるある」と言いたくなる話などで笑顔を引き出す。聞いた人が思わずため息をつくほどの、しっとり美しいメロディと軽快なトークで誘う笑いが心に温かいものを響かせるエンターテイメント。「来場者が笑えるステージにしたい」と抱負を語った。

 

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