吉岡を見下ろすようなシダレ桜
目久尻川が流れ、里山風景を望む吉岡地区にこのほど、河津桜やシダレ桜が植えられた。これは同地区で生まれ育った故・加藤武さんの寄付によるもの。
出身地や応援したい地方自治体への寄付に対し寄付金税が控除される「ふるさと納税制度」。この制度を利用して加藤さんは２０１０年11月に綾瀬市へ２千万円を寄付した。
20歳頃まで吉岡で過ごした加藤さんは「都市化の波を受け環境が変わってきている中で、目久尻川の堤防に桜並木を造ってほしい。春先に人が集まり、まち興しの一環にもなれば」と笠間城治郎綾瀬市長へ嘆願書を送った。
市では加藤さんの意思を尊重し吉岡地区の目久尻川沿いで植裁地を選定。平成23年12月17日から３月20日までの間に堀ノ内公園に６本、せせらぎ広場に16本、蟹ケ谷公園に10本の河津桜とシダレ桜を植えた。
３月24日には、蟹ケ谷公園で除幕式が行われ、笠間市長や加藤さんの遺族ら24人が出席した。市担当課によると、来春にはこの桜が花を咲かせるという。
