特別連載企画【3】 見守る先輩部員たち 代々繋がれる36年目の"襷(たすき)" ――花火まで、あと36日
この企画では8月25日(土)に開催される「第36回綾瀬市商工会青年部花火大会」について5回にわたって紹介します。
綾瀬の夏の風物詩、商工会青年部による「花火大会」。盆踊り大会のお礼として打上げた花火が徐々に発展し、現在では協賛金により2000発を打上げるまでになった。
行政などの協賛はなく、市内の中小企業と募金箱による協賛金のみ。協力する市内企業の中には、青年部を卒業した先輩部員も少なくない。7月上旬に部員が協賛金の「お願い」で訪問した居酒屋「初真」(小園1030―2)の工藤真樹さんもその1人だ。
40歳で卒業となる青年部。昨年青年部を卒業した工藤さんは10年間部員として市内の企業を回って花火の協賛を呼びかけた。お願いする側からされる側となった今年、後輩部員が店へ依頼に訪れると、すぐに快諾。「お金の協力には限度があるけれど、できる限りいろいろ協力していきたい。苦労を知っている分、頑張ってほしいと応援する気持ちはひとしお」と話していた。
協賛企業を紹介する商工会の広報「ルックあやせ」の締切に合わせ、7月13日までに35人の部員がおよそ870件の企業を営業マンのように駆け回り、協賛依頼が一段落を迎えた。事務局によると現状で資金集めは「おかげさまで例年とほぼ同額。順調に進められる」という。残るは8月20日まで市内74箇所に設置されている募金箱の金額次第。「皆様のご協力で花火はもっと良くなります。少しずつでもご協力頂ければ」と部員は話している。
17日には花火の打上げを担当する(株)厚木ファイアート神奈川との打合せが行われ、打上げ場所や当日のスケジュール、花火の内容などを確認した。残りあと1カ月ほど。2年ぶりに綾瀬の夜空に咲く花火に、部員たちの熱が上がっていく。