あす開かれる「第36回綾瀬いきいき祭り」の実行委員会会長を務める 見上 正信さん 大上在住 61歳
枠にとらわれずに
○…花火大会と同時開催、名物「ふれあい大釜」の無料配布や市内の各団体によるステージや神輿などが一挙集結する、年に一度のビッグイベント。「『伝統的』というよりは、先代の人達が作ってきた手作りの歴史」。受け継ぎ、オリジナルの要素を交え、今年の祭りをリードする。
○…綾瀬の農家に長男として誕生。大学時代に専攻した経済学の面白さにはまり、金融企業に就職した。地元を離れ、12年ほど大阪や東京で勤務。生まれた地に帰ることを決め、33歳で地元に戻ってから自治会に携わるようになった。地域での知り合いも増え、休日は地域の仲間でソフトボールなども楽しんだ。42歳から区長を8年、副会長を6年務め、会長は5年。会社員の仕事の合間をぬって担う役職は「『勤めているからできない』と言ってしまえば自営業や家にいる人、退職した人にしかできなくなってしまう」。できない理由ではなく、「これ位なら」と、できることを挙げ、ハードルを下げ、居心地よい組織をめざしてきた。
○…「大切なのはまず始めること。良し悪し感じて、それから次を考えるべき」。最近はスケジュールをスマートフォンで管理しているが、自分に合った仕様を見つけるために数種類のアプリを試した。「枠にとらわれなくていい。自治会だって会の人間だけに限定しなくたっていい」。地区の高校や基地などにも足を運び、同志と一緒に地域の祭りや清掃を行っている。
○…今回のいきいき祭りでは、祭りの在り方を議論する検討委員や運営ボランティアなど新しい取組みが始まっている。「これまで36回みんな違う祭りだった。またひとつ経験を積み、より良いものになれば」。例年10万人近い人が来場する祭り。「参加してみる、訪れてみる、それだけで、その次の潤滑油になるから」。子どもからお年寄りまで、仲間になりやすく楽しめる場所に。いよいよ明日、手作りの祭りが幕開けする。