綾瀬市教育委員長に就任した 安藤 昌信さん 上土棚中在住 67歳
家庭力で笑顔に
○…1期4年の教育委員経験を経て10月1日付で教育委員長に就任した。4人の委員とともに綾瀬の教育をリードしていく。「ひと口に教育というと学校教育が中心と思われがちですが、実はかなり広い領域があると思います」と切り出し「生涯学習も含めて基本は家庭の力」と続ける。現在の教育現場には様々な問題が山積みだが、家庭力を充実させていけば学校も社会も発展をしていくはずと自信をみせる。「朝、起きたら、みんなが当たり前のように笑顔で学校へ行く。そんな地域にしていきたい」と意欲的に話す。
○…昭和21年生まれ。地元の小・中。高を卒業後、生家が寺だったこともあり大学では仏教を学ぶ。学生の頃は仲間とともに仏様の教えを伝える教化活動に力を注いだ。人形劇をしたり童話を読み聞かせたりで地方の寺などをまわった。今では全国各地の寺で活躍する当時の仲間だが、今でも年に一度は酒を酌み交わす関係を続けている。「友達との時間は本当に宝もの。これからもこの時間は大切にしたい」と素直な表情で微笑んだ。地元で長い歴史を持つ寺の後継としてのプレッシャーもあったが「知らず知らずのうちにその環境にも慣れてきた」と往時を懐かしむ。
○…多忙な中、ゴルフなどのスポーツも楽しむがそれ以上に魅力を感じるのが旅行。移動は電車が良いといい、特にのんびりとしたローカル線がお気に入り。それぞれの駅の風情を楽しみながらのゆったりした旅が理想という。今、一番行きたいところを訊ねると「シルクロードの完全走破」と笑顔の答え。敦煌までは2年前に足を運んだがその先は未知数。「仏教伝来のルーツをたどりたいんです」と遠くの空に夢を馳せた。
○…3人の息子さんはそれぞれに家庭をもって独立。長男は現在、副住職としての日々を送る。二人のお孫さんにも恵まれた二つの瞳は寺の将来と綾瀬の未来を見据えた。