外面より続く 花粉「例年より少なめ」 県自然環境保全センターが発表
2014年春のスギ花粉飛散量について県自然環境保全センターは「2013年春と比べると減少し、例年より少なくなる」との予測を発表した。
飛散量の予測は県内のスギ林で雄花の着花量検査を行いその着花点数の平均値から出されている。
スギは2月から4月にかけて花粉を多く飛散させるが、花粉を飛散する雄花は前年の7月から10月にかけて形成される。スギ花粉は11月中ごろになると黄色味を帯びて針葉の緑色と区別が容易になるため、例年この時期に着花量調査が行われている。県では1997年からこの調査を実施しており今回が17回目。
調査は県内の森林地帯を4つに分け、厚木市や相模原市など30カ所のスギ林で実施された。各林でそれぞれ40本のスギを抽出し、1本ごとに着花状況を判断し、その合計から着花点数の平均値として表した。
今回の平均値は24点と2011年の平均は上回るものの、昨年の66点を大きく下回っている。この数値はこれまでの調査期間を通じて7番目に低い点数となった。
16年間の平均値下回る県内スギ雄花の着花調査まとまる
県自然環境保全センターによると、一般にスギ雄花の着花形成は前年の7〜8月の気象条件との相関が高く、高温少雨で日照時間が多い時は着花形成が促進され、雄花が多く着く傾向があるという。
2013年夏の気象(観測点=海老名)では7月の平均気温が平年の105%で降水量は38%と極端に少なく、日照時間は平年の101%。8月は平均気温が106%、降水量は25%、日照時間は130%。本来であれば雄花が多くなる気象条件だが着花点数は大幅に低くなっている。その理由について同センターでは、前年の雄花着花量の多少が翌年の着花量に影響し、前年に着花量が多くなると翌年は少なくなることがあると考えられ、昨春の影響を受けて、気象要因のわりに着花量が減少したのではないか、としている。
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