新春特別企画 市長インタビュー 「誠実奉仕」の心で市民が主役の綾瀬へ
2014年の幕開けにあたり、本紙では笠間城治郎綾瀬市長に恒例の特別インタビューを行った。市制施行35周年でもあり、3期目の実質的な初年度でもあった昨年を振り返りつつ、新年度への抱負などを語ってもらった。
(聞き手/綾瀬編集室 田代一彦)
―あけましておめでとうございます。まずは2013年を振り返り、どんな1年だったかをお聞かせください。
昨年も市政推進にご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
絆の大切さが改めて見直されている昨今ですが、私も市民の皆様と手を取り合い、絆を深めることを思念しながら市政に取り組んでまいりました。そのかけがえのない絆を家族でも確かめていただこうと、3月に「あやせ健康ファミリーマラソン大会」を開催しました。家族が手をつないでフィニッシュするということで、一緒に流した汗、つないだ手の温かさなどから、参加された方々がそれぞれに確かな絆を感じ取ったことと思います。
6月には、(仮称)綾瀬スマートインターチェンジの設置が決定しました。平成29年度の開通に向けて、関係機関などと連携しながら事業を進めてまいります。事業に伴う環境の変化に対しましても、昨年策定・施行した景観計画・条例に基づき、都市の輝きと自然が調和する良好な景観づくりに取り組んでまいります。
7月から9月にかけては、国史跡に指定されている神崎遺跡の発掘調査を行いました。今回新たに発見された住居跡を調べた結果、環濠集落として短期間しか使われていなかったという従来の想定を変えることとなりました。
11月には「あやせ産業まつり」が開催されました。市内の農・商・工業者が集い、盛りだくさんのイベントを実施したところ、3万5000人の来場を数え、大盛況となりました。今後もより一層の盛り上がりとなることを期待しております。
なお、昨年は市制施行35周年でもありましたが、「あやせ文化芸術祭」が15周年を迎えたほか、「市民ホールコンサート」の開催が200回、「広報あやせ」の発行が1000号を数えるなど、記念の年にもなりました。先人のたゆまぬ努力と市民の皆様のご協力に改めて感謝申し上げます。
昨年一年は総じて、畏敬の念をもって歴史と向き合い、現在においてはかけがえのない絆の大切さを再確認し、さらには未来への躍進を展望した年となりました。
―綾瀬市の飛躍を掲げた初年度ですが、手ごたえなどをお聞かせください。
私の市長職としての集大成となる3期目の実質的な初年度として、都市間競争に打ち勝つ強固な綾瀬市をつくるため、これまでも取り組んでまいりました「元気の力」「産業の力」「教育文化の力」「環境の力」「安全・安心の力」という5つの力をさらに高め、「あやせ力」として結集するとともに、プラス1の力として「行革・協働」に取り組みました。「5つの力・プラス1」を着実に実現するためには、全職員の総力を挙げた取り組みが不可欠となります。限られた人的資源を最大限に活用するため、4月には機構改革を実施し、施策の推進や社会環境の変化に迅速に対応していくための盤石な体制が整うとともに、組織がより有効に機能することとなりました。
さらなる飛躍と、「市民が主役」のまちづくりに向けて、市政を円滑に運営できたと思います。
―念願の綾瀬スマートインターチェンジに関して国の連結許可も出ました。今後の展望などをお願いします。
インターチェンジを活かしたまちづくりは、総合計画「新時代あやせプラン21」後期基本計画の重点プロジェクトとなっています。設置の決定を受けたことで、市内の幹線道路網の整備をはじめ、既存商工業の活性化、新産業拠点である工業系新市街地の整備や企業誘致、観光創出などをより一層進め、人々が集い、にぎわいのある持続可能な都市を目指します。
平成29年度の開通を目指し、神奈川県、中日本高速道路株式会社と共に事業を進めています。本市は事業用地取得に関連する業務を担っており、今年度から用地関係の測量や補償調査などに着手しました。来年度から関係権利者各位のご理解をいただきながら用地交渉を開始し、平成27年度末を目途に全ての用地を取得できるように努めてまいります。
―2014年度予算の見通しはいかがでしょうか。
歳入面の大宗を占める市税は、昨年度決算において5年ぶりに増収に転じたものの、景気の動向に左右されやすい不安定な状況にあります。
歳出面では、インターチェンジ設置事業に伴う幹線道路網の整備や既存商工業の活性化など、計画的にまちづくりを進めていく必要があり、併せてその他の行政需要に対する要求も一段と高まっていることから、大変厳しい財政状況で予算を編成しています。
―2014年度の重点事業を教えてください。
予算編成途中ですので詳細は説明できませんが、「5つの力・プラス1」から主な事業を紹介します。
まず「元気の力」です。少子高齢化に対応した拠点施設として平成29年度の完成を目標に(仮称)総合福祉会館の整備に着手します。
次に「産業の力」ですが、前述のとおり、引き続きインターチェンジ設置事業を進めてまいります。
三つ目に「教育文化の力」です。神崎遺跡を保存すると同時に歴史公園として整備するため、地盤整備に着手するとともに、学習や憩いの場となるガイダンス施設の設計を行います。
四つ目に「環境の力」です。平成19年度から整備を進めている綾瀬スポーツ公園は昨年、硬式野球場が完成したことで全競技施設の整備が完了し、来年度は今年度からの継続事業として公園の玄関部分となる交流広場の整備を行います。これにより、公園の全整備が完了することとなります。
五つ目に「安全・安心の力」です。災害などの情報を市民の皆様に迅速・確実に伝達するため、防災行政用無線のデジタル化を進めてまいります。
最後に「プラス1の力」です。より一層の市民サービス向上のために、市税などの納付を従来の金融機関のほか、コンビニエンスストアでもできるようにします。
―今年一年の抱負と市民の皆様へのメッセージをお願いします。
各施策を着実に推進するためには、各部署で横の連携を図ることが大変重要です。私も職員の先頭に立って、これまで以上にスピード感を持ち、現地現場主義の精神で邁進し、私のモットーである「誠実奉仕」の心で市政運営にあたりますので、引き続き市民の皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
本年が皆様にとって幸多き年となりますよう、ご祈念申し上げます。
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