”市民の思い”被災地に届ける 石巻市に震災奨学金を寄附
あやせ文化芸術祭実行委員会芸術展部会の橘川和男部会長と同部会委員の濱岡見雲さんが先月31日、宮城県石巻市を訪れ境直彦石巻市教育長に寄附を行った。
同寄附金は、昨年11月に市文化会館で開催された「あやせ文化芸術祭芸術展」で実施されたチャリティー作品販売の収益金と募金で集まったもの。現地の状況を直接見て、地元の人に話を聞きたいという思いから石巻市へ赴いた。
「石巻を訪れて、多くのことを感じさせられた」と話す橘川部会長。震災当時の爪痕を記録した写真や、3年経った今も復興が進んでいない街の状況、現地の人から聞いた震災直後の話など、メディアの情報だけではわからない多くの事があったそうだ。「津波で生き延びても、その後の寒さで凍死してしまった人も多かったという話は本当にショックを受けた」と続ける。
寄附金は、震災で親を亡くした小・中・高校生に月々の給付を行う制度「震災奨学金」の資金として役立てられる。「被災した子どもたちの重荷を少しでも軽くしてあげられたらという気持ちを募金という形にした」と寄附金を手渡す橘川部会長に、境教育長は「綾瀬市の皆さんの温かいお気持ちを、子どもたちの奨学金として使わせていただきます」と感謝の意を述べた。
「部会のみなさんや募金をしてくれた方々の協力に本当に感謝している。この温かい気持ちを直接届けたかった。現地ではまだまだ支援を必要としているので、こういった取り組みが浸透していけば」と、橘川部会長は話している。