ハンドメイドマルシェayase実行委員会の会長を務める 大松 るみさん 深谷中在住 51歳
背中で見せる母の生き様
○…ハンドメイドマルシェayase実行委員会は、イベント開催を目的に今年3月、仲間と共に設立した。きっかけは、市民協働課職員の後押し。もともと、綾瀬にこういった催しがないことに寂しさを感じていたこともあり、一念発起。代表として会の立ち上げを決心した。ハンドメイド作家お披露目の場を創出すると共に、「誰でも楽しめるイベントで綾瀬に賑わいを作り出したい」という思いが、そこにある。
○…「非日常感が味わえるのがこういうイベントの醍醐味」と語る。10年ほど前、友人の住むイギリスに遊びに行った時に様々な場所で開かれているマーケットで、その魅力を知った。「空の下で色々な物を買い、美味しい物を食べて、プチ旅行気分を味わえる…そんなイベントになるよう企画した」と、こだわりを覗かせる。今は会長としての仕事と、出店用のフラワーリース作りで忙しい日々を送る。
○…横浜で生まれ、親の仕事の都合で県央を転々とし、20年程前に子どもが生まれたのを機に綾瀬に越してきた。自身が運営するRMアートプロデュースを開設したのは4年程前。下の娘の不登校がきっかけだった。「外に働きに出れなかったのもあるけど、それ以上に『こういう生き方もあるんだよ』というのを娘に見せたかった」と力強く話す。様々な催しに連れて行き、「学校以外の社会」も勉強させた。「その経験が生きたみたいで、大学のAO入試のプレゼンを高評価で合格したみたい」と、嬉しそうに母親の顔を見せる。
○…準備で最も苦労したのは、出店作家以外の協力者探し。飲食ブースや地場野菜販売のブースを作るために、メンバーで手分けしてあちこち駆け回った。「これまで色々な人に支えてもらったから、地元への恩返しの気持ちもある。とにかく、みんなが楽しめるお祭りになるよう最後まで全力を尽くしたい」。参加者と来場者双方の「笑顔」が一番の報酬だ。