綾瀬市商工会長に就任した 笠間 茂治さん 早川在住 65歳
「地域の色を出した会に」
○…5月に行われた総代会で第8代商工会長に任命された。前会長から推薦を受け、選考委員会の承認を経ての就任。「そろそろ、ゆっくりできると思ったんだけど」と冗談めかして笑うが、目線はすでに会長の職務に向いている。目下の課題はプレミアム付商品券と、リフォーム券の2事業を成功させること。「他にも課題は山積しているけど、綾瀬の風土に合わせた地域色のある会にしたい」と、意気込みを語る。
○…現在、同会では工業系企業のデータベース化に力を入れている。ただの会社一覧ではなく、企業間交流や受発注拡大を推進するための各社の中身が見えるツールだ。「綾瀬の企業が市外に発注することがあるが、お互い知らないだけで市内にも技術や製品はある。それを繋ぐことで、産業はより活性化するはず」。データベースが担う市内企業間の潤滑油としての役割に、期待を寄せる。
○…早川で生まれ育つ。法学部で弁護士を目指していたが「時間がかかりそうだし、いつまでも親の脛(すね)をかじるわけにはいかない」と、在学中に祖父の出資で「国分寺書店」を創業した。卒業後に商工会青年部に入り、上位組織である県や関東、全国で会長やブロック長、副会長を歴任。その経験から「地元活性には政治が必要」と感じ、県議を志す。「初当選から20年。ここまで駆け足だった」と目を細める。「先の県議選、結果はどうあれ息子が自分の背中を追いかけてくれたのは、やっぱり嬉しい」と父の顔を覗かせる。
○…「一番の課題は商業」と、店も商店街も減りゆく現状に危機感を抱く。「地域で働き地域で暮らす”住みやすい環境”には、商業の発展は不可欠」と持論を語る。「スマートインターの開通も、ただの通り道で終わっては意味がない。魅力ある街にするためには、新たな商店街構築や既存商店街のテコ入れ、後継者・創業者育成などやるべきことは多い」と力強く話した。