生涯スポーツ優良団体表彰を受けた綾瀬市サッカー協会理事長を務める 山内 宏俊(こうしゅん)さん 小園在住 72歳
活力と想い 次の世代に
○…この表彰は地域等のスポーツ健全普及や発展・振興に貢献し、顕著な成果を上げた個人や団体に文科省から贈られるもの。「綾瀬のサッカー協会は昨年設立40年を迎えた。長年、みんなで地道に行ってきた活動が評価されたのかな」と、笑顔を見せる。社会人・シニア・中学・小学・クラブ・ユース合わせ約1千人の規模を持ち、市内からプロ選手や指導者として活躍する人を輩出するなど、地域のサッカー振興への尽力が評価されたのだろう。
○…サッカーへの関わりは、息子が小学校で始めたのがきっかけ。「子どもと一緒にボールを蹴れるクラブを作ろう」と保護者のチームを結成し、協会にも携わるようになった。それから36年。組織の運営基盤は固まり、グラウンド環境も良くなるなど「昔に比べ色々と変わった」と振り返る。今の課題は、熱中症やゲリラ雷雨による雷等に対応するための施設や、蓼川のグラウンドの排水機能の強化など。実現のため、市に働きかけを行っている。
○…宮城県南三陸町出身。「昔は雪が降って体育ができない時、みんなでドッジボールを蹴っていた。それが初めてやった”サッカーらしいもの”かな」と、当時を懐かしむ。警官になるため高校卒業後、保土ヶ谷に。綾瀬に来たのは結婚し、2人目の子どもが生まれてから。プレイヤーとしてだけでなく、資格を取り審判も務めるなどサッカーにどっぷり。定年した今も協会理事長に加え、県体育協会の評議員、市体育協会理事長、地域活動として引き受けた民生委員など多忙な日々を送っている。
○…「表彰を受けて、自分のやってきたことに一つの区切りがついたかな」と、目を細める。これまで、先人や仲間と築き上げてきたものが、さらに活力ある組織として発展するため、どうすればいいかに考えを巡らせている。「それができるのは後輩たちだと思う。次の世代に、いい形でバトンを渡したい」と微笑んだ。