綾西自治会(木村嘉量(よしかず)自治会長)が実施している声掛け・防犯・環境パトロールが「犯罪のない安全・安心まちづくり奨励賞」を受賞し、10月13日に黒岩祐治県知事から表彰を受けた。「成果が目に見えるわけではない、地道な活動。表彰という一つの結果は、自治会員のモチベーションに繋がる」と、木村会長は喜びを語った。
同パトロールは地域と通学路の安全を確保するため、自治会員全員の当番制で行っている。防犯効果が高いとされる「声掛け」に重点を置き、道路・標識・防犯灯・落書き等の点検や不法投棄確認なども同時に実施している。
見回りをシステム化
木村会長によると、防犯パトロールを始めたのは15年ほど前。前会長の時代にマニュアルを作成し、現在のシステムを構築した。
約1200世帯を抱える綾西自治会は5区104組で構成され、年間計画に準じて各組長がパトロールを取りまとめている。子どもたちの下校時間に当たる午後3時から4時頃に見回るようにし、当番も会員の負担にならないよう5日間の猶予期間を設け、都合のいい日を選べるようにした。
また、何人に声を掛け、どれだけ反応があったかをデータとして残している。最初の頃はやる側にも気恥ずかしさがあり件数が伸びなかったが、今では活動の地域への浸透を数字で実感しているようだ。
顔の見える地域に
「回ってみてわかったんですが3時から4時くらいの時間は案外、外に人が少ない」と木村会長。「警察の話では、声掛けを積極的に行う地域を不審者は嫌うそうです。最近では普通の格好で物色している輩も多いので、顔の見える地域をつくるためには地道な努力が必要」と続ける。
同自治会を県に推薦した市市民協働課によると、防犯パトロール自体は他でも実施しているが、これだけのシステムで会員全員が携わり運営しているのは、市内では珍しいという。
「自治会員全員の協力があったから、表彰されるまでの活動になった。これで終わりではないので、今後も粛々と継続していきたい」と木村会長は話した。
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