動物フェスティバルの実行委員会である相模獣医師会の会長を務める 中島 保司さん 大上在住 67歳
人好き動物好きの「獣医さん」
○…綾瀬初開催の動物フェスティバルでホストを務める相模獣医師会。昨年の会長就任以降1年以上かけ準備を進め、県知事や4市の市長、県内動物関係団体などと調整を重ねてきた。9月30日の最終会議を終え、あとは開催を待つばかり。「表彰部会は特に大変だったと思う。会員の苦労が報われるような、来場者に楽しんでもらえるものにしたい」と当日に向けての意気込みを語る。
○…相模獣医師会は、綾瀬・大和・海老名・座間の会員26人が所属している。狂犬病の集合注射や、負傷猫・野生傷病鳥獣の治療と保護、盲導犬・介助犬・聴導犬など「補助犬」のサポート募金や診療が主な事業。どれも本業に加えての仕事だが、「僕は、いろいろな犬が見れる狂犬病の集合注射が好きなんだ。中には病気の子がいて、たまに飼い主さんにアドバイスしたりするよ」と話す。
○…群馬県で生まれ、横浜で育つ。獣医を志したのは小学生の頃。実家の愛犬「ぺこ」が死んだ時、「お世話になった先生のようになりたい」と思った。大学卒業後、開業資金を貯めるためサラリーマンをしていたが、ここで身に付けた会話スキルは今の診療に生きているそうだ。「基本的に人と接するのが好きなのかな」と柔らかく微笑む。その後、千葉の動物病院での下積みを経て、1982年に中島動物病院を開業した。
○…開業時に作った経営理念と基本方針を守り、動物と飼い主に尽くしてきた。24時間救急医療に加え、学校等の飼育動物への医療援助、地域の教育・福祉・文化関連事業への協力なども惜しまない。そんな父の背中を見て獣医を夢見た息子が2人、今は共に働いている。「これが何より嬉しい」と父親の顔を覗かせる。透析治療を受けながらの会長職。今年は綾瀬ロータリークラブの会長も務めるなど多忙を極めるが、「これが最後の奉仕と思い、がんばると決めた」と話す姿に、責任感の強さが伺える。