綾瀬市と大和市を所轄する大和警察署管内の、今年1月から9月までの振り込め詐欺の総被害額が1億円を超えたことが分かった。昨年1年間での合計被害額を、9月末時点ですでに上回っている状況だ。
大和警察署管内では、1月から9月末の時点で51件、約1億540万円の振り込め詐欺被害が発生。件数は、県内全警察署の中で最も多くなっている。
昨年1年間の発生件数は42件で、総被害額は9970万円。今年は3カ月を残した時点で件数、被害額ともにすでに昨年1年間の総合計を超えている。10月に入ってからも被害は発生しており、前年を大きく上回ることは確実だ。
還付金詐欺が増加傾向
地域の内訳は綾瀬市が11件、大和市内が40件。息子や孫などを装い、電話で「会社の金が入った鞄をなくした」「女性を妊娠させた」など現金を用意させる「オレオレ詐欺」が34件。郵便やインターネット、メールなどで実際には発生していない利用料金などを請求し振り込ませる「架空請求詐欺」が9件。市町村職員などを装い、税金や医療費などの還付金があるとだましてATMを操作させ口座間送金させる「還付金詐欺」が8件となっている。
最近は高齢者を電話でスーパーや駅などの無人ATMに誘い出し、還付手続きを装って金を振り込ませる還付金詐欺が増加傾向にある。大和署では「ATMを操作してお金が戻ってくることは絶対にない」と冷静な対応の必要性を話す。
同署署では現在、振り込め詐欺防止のため、主に3つの対策を行っている。1つめは高齢者が金融機関で百万円を超える金額を引き出す際、一律で警察に通報する全件通報。2つめは無人ATMへの警察官配置。3つ目は高齢者宅への戸別訪問を通じた注意喚起だ。
「被害にあった高齢者のほとんどが振り込め詐欺のことを知っていたが、それでもだまされてしまうのがこの詐欺の特徴。だまされないと思っている人ほど、被害に遭いやすい」と、生活安全第一課では注意の呼びかけを行っている。
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