野良猫のTNR(不妊手術)を行う団体「Compassion―しっぽのついた仲間たち」(宇賀持理沙子代表)が10月1日、個人ボランティアの手伝いのための活動を10月1日、吉岡地区で実施した。
この活動は茅ヶ崎の市民団体「湘南ネコ33(みみ)」でミルクボランティアを行う宇賀持さんが、同団体綾瀬支部として今年5月から開始した。自身が住む地域でも野良が増え、糞尿被害などに悩まされる地域住民から相談が寄せられたことがきっかけだった。
これまでに成猫30匹、子猫30匹の不妊手術を行っているが、年に2回出産する猫は1匹でも逃してしまうとネズミ算式に増えてしまうという。「TNRは1度にやらないと意味がない。1年前、20匹のうち1匹見逃したら30匹に増えてしまった」と宇賀持さんは話す。
現在は新たに1人を加え、コンパッションとして活動している。今回はTNR活動に積極的なトトロ動物病院(横浜市保土ヶ谷区)の小松正史院長と、その知人獣医がほぼボランティアに近い形で協力し、出張手術を行っている。猫たちには不妊手術済の「さくら耳カット」が施され、地域に戻された。
すでにTNR活動が活発な茅ヶ崎市では、2012年度から昨年度にかけての飼い猫の路上死体処理数がほぼ横ばいだったのに対し、野良は542から294に減少するなどの成果が出ているという。「野良が増え被害が相次ぐと、虐待など不幸な事件に発展することがある。人と猫が共存するためのTNRで、さくら耳はその印であることを知って欲しい」と宇賀持さんは訴えている。
同団体では、共に活動する仲間や資金援助企業などを随時募集している。問合せは宇賀持さん【メール】compassion.shippo@gmail.comへ。