綾瀬西高校で10月11日、社会福祉教養コースの1年生39人を対象にした「福祉ロボット授業」が行われた。この日は一般財団法人日本福祉力検定協会と県、(株)長大の三者が同校を訪れ、学生たちは介護の現場に導入されている5種の福祉ロボットに触れながら学んだ。同協会が行う福祉ロボット授業は、県内の学校では初となる。
この授業は将来の福祉職を担う学生たちに、介護の現場に導入されているロボットに触れる機会を創出するためのもの。福祉コースを持つ綾瀬西高に、福祉力検定協会から提案があったという。
介護職に就く生徒が多い同校は、「貴重な機会」とこれを快諾。県が生活支援ロボット普及のため実施している「ロボット体験キャラバン」とリンクさせ、さがみロボット産業特区に絡めた授業が行われた。
当日は2時間目と3時間目を使い講義と実習を実施。講義では福祉力検定協会の長田奉公企画室長が「今、なぜロボットか?」「介護ロボット機器の現状」などを話したあと、県産業振興課の清水一憲さんが、さがみロボット産業特区の取り組みについて説明した。
5つのロボット体感
実習で生徒たちは、4グループに分かれ体験。県から委託を受けている(株)長大の担当が中心になり、使い方や効果、実際の導入例などが説明された。
人工知能を有する人型コミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」や、人形型の会話ロボット「うなずきかぼちゃん」に触れ、そのコミュニケーション能力に驚く生徒たち。動物を飼えない施設などに導入されているアザラシ型のアニマルセラピーロボット「PARO(パロ)」には、本物の動物を扱うように接していた。
また、人工筋肉を活用し持ち上げ動作時の腰の負担を軽減する装着型動作補助装置「マッスルスーツ」では、女子生徒が重い物を片手で持ち上げる光景も。坂を自動感知しスムーズな移動をアシストする「ロボットアシストウォーカーRT.1」でも効果を実感し感嘆の声が上がるなど、初めて触れる福祉ロボットを楽しみながら学んでいた。
「当校初の取り組みとして実施したが、普段なかなか触れることができないロボットを、実体験を通し学べる貴重な機会になった。小学生などにもいい経験になると思うので、これをきっかけに市内で広がれば面白いのでは」と、同校では話している。
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