一般社団法人日本ペット用品工業会の会長に就任した 赤津 功一さん 大上在住 75歳
綾瀬で支える「ペットの未来」
○…全国73社のペット用品メーカーが組織する日本ペット用品工業会は、安全・安心で高品質なペット用品の普及を目的とした業界団体。会長職に立候補し、理事会で満場一致で承認された。国内には「ペットフード協会」も存在するが、それぞれが独自の活動を行っているため「同じペット用品を扱う団体同士、協力体制を作りたい」という強い思いが、今回の立候補の背景にある。
○…代表取締役会長を務めるトーラス(株)は、ペットのサプリメントや歯磨き・手入れ・しつけ用品を製造する会社。創業時、右肩上がりのペット業界で大手が入りにくい分野に着目した。「使用頻度は少ないが必ず1〜2本は必要なもの」を開発命題にアイデア勝負を続け、今では国内トップクラスのシェアに。国外にも進出し、台湾でも大きなシェアを持つ。「普段使っている製品が綾瀬のものだった。そうやって、自然に綾瀬を知ってもらうきっかけになると嬉しいよね」と地元への思いを語る。
○…横浜出身。子どもの頃は六畳一間の間借りで暮らし、中2で市営住宅に。「この時、嬉しくてしょっちゅう友達を家に呼んだ」と笑う。決して裕福とは言えなかった幼少時代が、今の原動力。「将来、自分でビジネスを興そう」という思いを胸に大手外資系企業で経験を積み、齢50を超え独立。趣味らしい趣味も持たず、走り続けてきた。今のささやかな楽しみは、「日本酒と歌を聴くこと」だそうだ。
○…「ペットフード協会と共同で『オールペットの展示会』を実現したい」と理想を語る。海外企業に対抗するため、「国内の力を一つにまとめる必要がある」と感じている。また、震災で浮き彫りになった非常時におけるペットのあり方など、考えるべき課題は多い。「人とペットとのあり方は、環境と共に刻々と変わっている。会長なら自分の考えを言える機会も増えるので、あるべき方向性を模索したい」と展望を語った。