「戦争」と「復興」がテーマ 愛川町郷土資料館で企画展
愛川町郷土資料館(県立あいかわ公園内)で8月31日(水)まで「戦争の記憶─戦後66年─」と題した企画展が行われている。写真・模型・当時の装備品など展示資料は95点で、戦時下の郷土の様子と歴史を紹介している。
今回の展示会は、昨年度「戦争の記憶」と題した展示会が好評だったことを受け、引き続き行われるもの。今年は、「戦後66年」という副題をつけるとともに、展示資料を1割強入れ替え、4つにテーマ分けをしている。
展示には、同館の企画展示室とエントランスホールを使用。写真を中心に95点を展示している。このうち、相模飛行場の初期の形態・新制中学の誕生・工業団地の造成・発展する中津台地の写真など12点が新資料として加わった。
同資料館・学芸員の山口研一さんは「悲惨な史実を風化させないためにも、戦争とそこからの復興の歴史を語り伝えていく展示会です。ぜひ足を運んでほしい」と話している。
展示項目は4つ
企画展の展示テーマと内容は次の通り。
「相模陸軍飛行場」(中津飛行場)のコーナーは飛行場に焦点を当てる。軍用機の部品や当時の軍関係者から提供された飛行場写真を掲示し、桑畑から飛行場へ、そして現在の工業団地へと変貌を遂げた町の歴史を見ることができる。
「出征兵士」のコーナーでは、見送りの光景や村葬が行われた際の様子を収めた写真に加え、軍刀・小銃・鉄帽・水筒など当時の軍人の軍装品一式が展示されている。
「銃後の守り」のコーナーでは、戦争が一般市民の生活に与えた影響について知ることが出来る。資源枯渇のため一般家庭や社寺などから梵鐘をはじめ仏具などが供出された写真、防空頭巾実物や防火訓練・勤労動員写真などを見ることが出来る。
「復興への足音」のコーナーでは引き揚げ者の姿や引き揚げ船を収めた写真や中津中学校や愛川中学校の校舎、工業団地の造成開始の様子が紹介される。
同資料館の開館時間は午前9時から午後5時まで。8月31日(水)までの会期中は休館なし。入館は無料だが、車で来場の場合は、県立あいかわ公園の駐車場が有料となる。
問い合わせは、愛川町郷土資料館【電話】046(280)1050まで。