学校美化におやじパワー その名も愛高レスキュー
「子どもたちのために何かしてあげたい―」。PTAを中心とした有志たちが県立愛川高校で学校美化活動に取り組んでいる。父親の参加が多いことが特長で、通称”おやじの会”。力仕事なども張り切ってこなしている。
愛高レスキューの発足は2年前。学校行事で校舎を訪れた保護者の1人が、昇降口付近の排水溝を熱心に掃除する教員を見て感動。「子どもたちの教育環境の改善と向上に自分たちも協力できないか」とPTAで周囲に呼びかけたことがきっかけだ。
現在の校舎はおよそ30年が経過し、各所に傷みや汚れが見られている状況だった。壁のペンキ塗りや中庭のベンチ修復、除草作業に高所のすす払いなど、よく見渡すと手を付けたい場所が山ほどあった。
そこで頼りにしたのが経験豊富な”おやじ”パワーだ。文化祭や学校行事で美化活動への協力を呼びかけた。PTA会長の川畑慶一さんによると「毎回参加しなくてもいい、それぞれが無理なくできる範囲で大歓迎」。そんな開かれた活動で協力者を増やし、今では毎回20人程度が集まるようになった。「役員はできないけど、何か協力をしたい」「同じ年代の子を持つ親同士の交流の場がほしい」などそれぞれの参加理由は様ざま。
活動は、学期末や長期休み期間中を中心に年間5回程度。今年度は4月に入学式に合わせた校舎周りの美化清掃、6月には書道室を中心に床を高圧洗浄機で磨き、8月にはテニスコート裏の除草、11月にはトイレのペーパーホルダー交換などを行った。
大石進副校長によると「こうした保護者たちの取組みを見て、部活単位で一緒に協力してくれる生徒たちも増えている。また、きれいになった校舎を維持しようと、生徒たちの普段の掃除への取り組みも変わってきた」と話す。
次回の愛高レスキューは2月25日(土)、卒業式に向けて、校舎周りと体育館を清掃するという。川畑さんは「学校もとても協力してくれ、参加者は毎回楽しみながら活動している。今後も輪を広げていきたい」と話している。
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