8月8日(土)に開かれる清川村の「第29回青龍祭」を前に、村内では主役となる雌龍と雄龍の制作が進められている。7月18日には、青龍保存会や煤ヶ谷婦人会に加え、地域住民が参加して龍の材料となる茅刈りが行われた。
青龍祭は煤ヶ谷地区で行われていた「雨乞いの雌龍・雄龍」を由来としている。日照りに困り果てた村人たちが、雌雄の龍を作って小鮎川の淵に沈めたところ三日三晩雨が降り続いたという伝承をもとに、江戸時代から1929年まで雨乞いが続けられたという。
一度は途絶えたものの、1986年、子ども会の地域学習活動で龍を制作したことをきっかけに、伝統文化を再現しようと現在の青龍祭が誕生した。
祭りの主役である龍の長さはおよそ20メートル。中心は竹で、針金や縄紐を使って真っ直ぐに形を整えながらつないでいく。
龍の鱗に見立てて全身を包むのは茅で、使われる茅は200束以上。茅刈りでは約30人が参加し、手作業で刈取った茅を紐で束ね、次々と柵に吊るしていった。
8月2日(日)には、乾燥させた茅を使って「うろこ付け」が緑小学校で行われる。大きな龍だけに作業は約100人がかりで3時間以上続くという。
回を重ね盛況に
竹の切り出しから始まり、龍の制作にはのべ500人以上の手が入る。祭りの回を重ねるごとに参加する村民が増えており、今や清川村の夏の一大イベントとなっている。
龍づくりの中心となって活動する青龍保存会代表の石川政男さんは「今年は茅の成長が特に良い。上手に乾燥できれば素晴らしい龍ができる。近年は若い人も参加してくれるようになって協力者が多くなった。本当にありがたい」と目を細める。
大迫力 昇龍の儀
青龍祭は8月8日、緑小学校での入魂式(午後1時40分〜)で幕を開ける。
龍が村内を練り歩く「青龍パレード」の後は、運動公園での本祭(5時30分〜)。青龍太鼓が鳴り響くなか、雌雄2頭の龍が舞い降りる「降龍の儀」、会場内を練り歩く「青龍の渡御」が行われ、住民が願いを託した祈願札を体中につけた龍に点火する「昇龍の儀」で祭りのクライマックスを迎える(雨天の場合は9日(日)に順延)。
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