清川村生涯学習センターせせらぎ館で「音楽畑のしゅうかく祭」を開催した 山口 理恵さん 清川村煤ヶ谷在住
子どもの笑顔が原動力
○…自身のピアノ教室の生徒と、伊勢原にある知人のピアノ教室の生徒による合同発表会「音楽畑のしゅうかく祭」。小学生から高校生まで、20人の子どもたちが練習成果を披露した。「みんな上手に弾けて、とっても良かった」と目を細める。発表会には近所の村民や学校の先生も来場し、音楽を楽しんだ。「発表する側も励みになる。せっかく村内にいい会場があるので、これからも続けられたら」と柔和な表情に。
○…清川に移り住んだのは25年前。引越しの時に実家の横浜市からグランドピアノを運び入れたのを見た住民から「ピアノを教えてくれませんか」と声がかかった。当時、村内ではピアノを習える場所がほとんどなく、口コミであっという間に20人ほど生徒が集まった。自然発生的に自宅で始まった教室には今も正式な教室名は無く、看板も無い。2年ごとに子どもたちの発表会を開くほか、自身も村内でコンサートを開く。「やっぱり自分のやってきたことを発表できるのは楽しいから」と満面の笑み。
○…ピアノを始めたのは3歳頃から。毎日の地道な練習が欠かせないが「三人姉妹の長女だったから、親の言うことを真面目にしっかりきく子だった」と笑う。国立音楽大学を卒業し音楽教室の講師を2年ほど勤めたが、結婚してからは子育てでピアノの指導から遠ざかることに。「昔は『何でこんなこともできないんだろう』って思うこともあったんですが、自分で子どもを育ててみて、子どもたちの成長は一人ひとりみな違うって気づいたんです」と話す。「それからは、子どもたちの成長が本当に楽しくて」とほほ笑む。子ども会などにも参加し、村の子どもたちを優しく見守る。
○…3人の子どもは成人し、現在は夫と2人暮らし。自他共に認める福山雅治ファンで、結婚の報道に「3日間泣きました」というが、「夫が『よしよし』って慰めてくれて立ち直れました」とはにかむ。