まだ食べられるにも関わらず、捨てられている食べ物「食品ロス」。日本国内ではこの量が年間約632万トンにものぼるという。この食品ロスを減らそうと、愛川町では町民や飲食店に向けた「食品ロス啓発ポスター」を作成。11月末から町内各地で掲示している。
ポスターは、ブタ、イカ、ゾウのイラストを大きく配置。インパクトと親しみやすさを強調しつつ「ぜんブタべなきゃイカんゾウ!」(全部食べなきゃいかんぞう)というキャッチフレーズで食べ残しの削減を呼びかけている。
このデザインは、今年8月から任期付職員として採用された永田浩一さん(企画政策課)が考案したもの。
永田さんは民間企業で約30年にわたり広告企画や宣伝活動に従事し、この経験から、今回のデザインを担当した。
A2サイズとA3サイズで合計600枚を作成。町内の飲食店や医療機関、金融機関、公共施設などに依頼し、掲示する。
宴会では30・10運動
このポスターに加え、愛川町では町広報誌やホームページなどでも食品ロスの啓発を行うほか、「30・10運動」の呼びかけも行っていく。
この運動は、長野県松本市が提唱し、広がりを見せている。宴会や会食での食べ残しを減らすために、適量を注文し、宴会の開始直後30分間と終了前の10分間は着席して食事を楽しもうというもの。飲食店等から出る生ごみの約6割は食べ残しといわれ、宴会は食品ロスが発生しやすい。忘年会などが増えるこの時期にPRしていく。
担当の町環境課では「町民の皆様に食品ロスのことを知っていただくために、広く周知していきたい」と話す。