愛川町民生委員児童委員協議会の会長を務める 石井 康弘さん 愛川町中津在住
より愛される民児協目指し
○…支援を必要とする人たちの悩みや心配事に耳を傾け、町民と専門家をつなぐ身近な相談役である民生委員児童委員。昨年12月に改選され、会長に就任した。「町民の皆様にとって声のかけやすい、より愛される団体になりたい」と目標を掲げる。改選で委員64人のうち約半数が新任委員になった。他人との関わりが希薄になり、高齢化も進む現代社会。民生委員児童委員に求められるものも複雑化し「なり手不足」は全国的な課題だ。「個々の力に頼るのではなく、相互に連携を取り、委員の負担を軽減したい」と、眼差しは熱い。
○…会長就任前の任期では副会長を3年務めた。活動を広く知ってもらうために2015年から町民児協初の広報紙を発行。各委員の活動がスムーズに進むように、活動マニュアル作成にも取り組み、1年半かけて昨年5月に完成した。「生活スタイルの多様化で悩みの内容も様々。解決のために『どうしたらよいか』を考えることが委員の重荷になり、短期で辞めてしまう人も多かった。マニュアルが負担感の軽減につながる」と期待を寄せる。
○…生まれは静岡県の南伊豆町。高校まで過ごし、大学では山梨県へ。東京の印刷関連企業に就職したが、内陸工業団地に新たな合弁会社を設立することを機に25歳で愛川へ。「住みやすくて良い所」とすっかりお気に入り。行政区の役員を務めていたことで声がかかり、民生委員児童委員になって10年目。「頼られて解決した時に、一緒に『よかった』と言い合える。そして『ありがとう』と言われることが何より嬉しい」と、活動の魅力に目を細める。
○…一人息子は独立し、今は夫人との2人暮らし。釣りや狩猟、刀の鍔づくり、合唱など、これまでに手掛けた趣味は多彩。「でも、今も続いているのはゴルフくらい」と苦笑する。舵取り役に就任した今年は、今まで以上に多忙な日々。「しばらくは畑いじりくらいかな」とニコリ。