愛川町教育委員会が昨年度から取り組んでいる「小中一貫教育」。田代小学校と半原小学校では今年度、中学校の教諭が小学校で授業を行う「乗り入れ授業」に力を入れており、児童からも好評を得ているという。
小学校から中学校へ入学した子どもたちが、新しい環境への変化についていけず、いじめが起きたり不登校になったりする「中1ギャップ」。この解消に向け、文部科学省でも小中連携や一貫教育を推進しており、すでに取組を進めている市町村においては、ほぼ全てにおいて成果が認められているという。
愛川町では、昨年度から3つの中学校区ごとに小中一貫教育を実施。小学校での英語に関する授業のほか、中学生が小学生にSNSの使い方を教える「情報モラル教室」や、小学校教諭と中学校教諭の合同研修会なども行ってきた。
今年度も全町3中学校区で小中一貫教育を実施しているが、愛川中学校区の田代小学校と半原小学校では、神奈川県の小中一貫教育推進モデル校の指定を受け、「乗り入れ授業」に力を入れている。
乗り入れ授業とは、中学校の教諭が小学校で児童に授業を行うもの。
両校では2020年から全面実施される次期学習指導要領に先駆け、3・4年生を対象に「外国語活動」の授業を行っており、この授業で「乗り入れ」を実施。担当する愛川中学校の内笹井(うちささい)真実教諭は、できる限り日本語を話さず、英語で授業を行う。身振りや手ぶりを交えながら説明を行い、絵の描かれたカードや映像などを活用して英語の楽しさを児童に伝えている。
児童たちからは「英語が楽しい」「中学校の先生がとても優しいから嬉しい」などの声があがり、外国語活動の授業を楽しみにしている児童も多いという。
町教育委員会では「乗り入れ授業をはじめ、小中一貫教育の拡充は中1ギャップの解消・緩和につながる」と効果を話す。今後は、小学校の教諭が中学校で道徳の乗り入れ授業を行うなど、小学校と中学校の一貫性を深めていく予定だ。
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