7月16日に行われた愛川町三増区新宿町内会の夏祭りで、愛川高校の生徒約20人が、神輿の担ぎ手として参加した。地域との連携を深めようと昨年から始まった交流で、生徒たちは地域の人や神輿同好会らと一緒に、勇ましい掛け声とともに町内を練り歩いた。
真夏の日差しが容赦なく降り注いだ祭り当日。立っているだけで汗が噴き出る熱気のなか、三増区新宿町内会の神輿は愛川高校から新宿公民館まで県道65号線を練り歩いた。
愛川高校からは、サッカー部と野球部の約20人が参加。神輿同好会のメンバーらとともに、肩に食い込む担ぎ棒の重さを感じながら、「ソイヤ!ソイヤ!」と威勢よく声をあげた。
公民館にたどり着いた生徒たちは、やり遂げた満足感の笑顔に浮かぶ大粒の汗をぬぐった。昨年も参加したというサッカー部の瀬川翔君(2年)は「みんなで一緒に参加する祭りは楽しい。最高です」と満面の笑みで感想を話した。
地域の人々を繋ぐ神輿だが、近年は担ぎ手の減少が各地で起こっている。同町内会でも、地域の人だけでは足りず、町内外の神輿同好会や団体などの手を借りることも多いという。
同校では、三増の獅子舞や和太鼓、海底(おぞこ)和紙など、地域文化の伝承に力を入れ、交流などにも意欲的に取り組んでいる。生徒指導を担当する猪俣敏昭教諭は「地域の学校として、できる限り応えていきたい。生徒たちにもいい経験になる」と話す。