今年で戦後72年、終戦の日を前に愛川町郷土資料館では7月20日から企画展「戦争の記憶―戦後72年―」が開催されている。同館で隔年開催している企画展で、今回は相模陸軍飛行場で操縦教員を務めた田原全由氏の旧蔵写真など、未公開資料を紹介している。
この企画展は、悲惨な戦争の史実を風化させず、ふるさとの先人たちが体験した戦禍と、そこからの復興の歩みを知ってもらおうと開催されているもの。期間は8月31日(木)までで、期間中の休館日はなし。
今回の展示の中心は、中津にあった相模陸軍飛行場で操縦教員を務めた田原全由(かずよし)氏の旧蔵写真を紹介するコーナー「田原全由氏のアルバムより」。
演習機をバックにした田原氏や、教え子たち、訓練風景など、当時の相模陸軍飛行場の様子を克明に写している。また、操縦教員に就く以前の田原氏の写真などもあり、田原氏旧蔵写真100点のうち、約30枚が紹介されている。
展示は他にも、「相模陸軍飛行場」「出征兵士」「銃後の守り」「復興への足音」のコーナーがあり、当時貼られていたポスターや戦時国債、演習機の部品など、様々な資料が並ぶ。
なお、企画展への入場・観覧は無料だが、車で来場の場合、県立あいかわ公園の駐車場代(普通車500円)がかかる。
関連事業で講座や見学会
同資料館では、企画展にあわせた関連事業として、山口研一館長による講座や、史跡見学会が行われる。講座「戦争遺跡と相模陸軍飛行場」は8月19日(土)、午後1時30分から同資料館会議室で開催される。定員は先着20人。
史跡見学会「相模陸軍飛行場遺跡をめぐる」は8月24日(木)、午後1時30分から。町役場に集合し、山口館長の解説を受けながら、公用車で史跡を巡る。定員は先着20人。
関連事業の参加費は無料。参加申し込みや問い合わせは同資料館【電話】046・280・1050へ。