愛川町の中津川で9月10日、中津川漁業協同組合主催の「2017中津川鮎友釣り大会」が開催された。鮎の生育状況の確認や、鮎釣りファンとの意見交換などが主眼に置かれた大会で、同漁協主催の友釣り大会は初の試み。
首都圏から日帰りで訪れることができ、一年を通して澄んだ清流が自慢の中津川は、釣り具メーカー主催の大会も開かれる鮎釣りの名川。今年も県内はもちろん、関東近郊から多くの鮎ファンが訪れ、川面に立つ。
そんな中津川を管轄する同漁協では、これまで秋にマス釣り大会を行っていたが、鮎の大会は実施していなかった。そこで、鮎の生育状況や河川環境を確認し、中津川を訪れる鮎釣りファンの意見を聞くために、今年初めて友釣り大会を企画した。
漁協のホームページや釣具店、おとり鮎販売店を通して参加を呼び掛けたところ、町内をはじめ静岡や群馬など他県からも釣り人が集まり、約100人が参加する盛大な大会になった。
大会は同漁協の管轄区域のうち、角田から愛川橋上流で行われた。夏を思わせる陽気のなか参加者たちは竿を傾け、鮎を追った。
メーカー主催大会のような緊張感とは違い、同漁協の大会は参加者同士の交流も兼ねていることから、和気あいあいとした雰囲気で行われた。優勝者は24尾。大物賞には21・5cmの鮎を釣り上げた人が輝いた。このほか、飛び賞、最高齢賞、レディース賞など多数の賞が贈られた。
同漁協の木藤照雄組合長は、「今年はダムの水位が下がったことなどで7月下旬に川の水温が低くなり、鮎の生育が遅れていたが、夏の終わりになって水温も徐々に戻り、海産鮎も順調に育ってきた。大会でも鋭い追いで良く掛かるようになった」と生育状況を分析する。また、「多くの方に参加いただき、大成功だった。『また来年も』という声もいただいた」と笑顔で感想を話した。