愛川町では、行政運営の効率化を図るため、半原出張所と中津出張所を9月29日(金)に廃止する。これに伴い、証明書の交付など出張所で行ってきた一部業務を10月1日(日)から、ラビンプラザ(半原公民館)とレディースプラザ(中津公民館)で実施する。
中津出張所と半原出張所ではこれまで、住民票の写しや戸籍謄抄本、証明書等の交付や、届出審査などの業務を行ってきた。
しかし、建設から30年以上が経過したことや、利用者の減少、情報の電子データ化などをうけ、町では出張所の見直しに着手。住民サービスの低下を避けつつ経費を抑制するため、「半原・中津出張所を廃止し、機能の一部を半原公民館と中津公民館へ統合する」という見直し案をまとめ、今年1月には町民への説明会なども実施した。
説明会での町資料によると、老朽化対策の改修費は2施設合計で約1100万円。人件費や光熱費などの経常的経費も毎年約2300万円かかるという。これに対し、証明書交付での来庁者数は半原出張所が1日あたり15・9人(2014年実績)、中津出張所が22・4人(同)で、利用者数は毎年減少を続けていた。
10月1日以降は、住民票の写しなどの交付業務を公民館窓口で実施。粗大ゴミ収集処理券販売なども実施するが、転居・転出などの「住民異動届」や、婚姻・出産など「戸籍届出」は町役場本庁で取り扱う。
窓口業務が増えることが予想されるため、町では公民館の職員を増やして対応するほか、半原公民館では休館日を現行の毎週火曜日から毎月末火曜日に変更し、開館日を拡大する。さらに、電話予約で休日に証明書を受け取れるサービスについて、本庁以外に両公民館でも受け取れるようになるという。町住民課では「実際に公民館での業務がスタートした後の利用状況を見ながら、調整を行っていきたい」と話す。