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最新号:2012年2月 3日号

東京湾第三海堡遺構

移設見届け、安堵の声

公開は11月頃の予定
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2010年8月20日号

移設工事の見学会には約30人が参加。巨大クレーンで遺構が吊るされた(=今月7日・アイクルのテラス)
移設工事の見学会には約30人が参加。巨大クレーンで遺構が吊るされた(=今月7日・アイクルのテラス)

 夏島町の市有地での保存活用が決まった「東京湾第三海堡」の遺構について、これまで一時保存されていた浦郷町の展示場から、同市有地への移設工事が行われた。今月7日には地元住民や関係者らを対象にした工事見学会が実施され、参加者は遺構が巨大クレーンで吊り上げられる様子などを間近で見学した。遺構は10月に国から市へ引渡され、一般公開は11月頃の予定。その後は、海堡や貝山など地域資源を活用した企画ツアーなども検討されている。

巨大クレーンで吊り上げ

 浦郷町の民有地(追浜展示場)から夏島町にある市有地(夏島都市緑地内)に移設された遺構は、探照灯、観測所、砲台砲側庫の3基。いずれも数百トンを超える重量物のため、陸上で運ぶことができず、海上での輸送が行われた。

 工事には、3000トン吊の起重機船が使用された。同展示場そばの海上から、高さ約140メートルのクレーンで1基ずつ台船に積み込み、移設先の同緑地に近い岸壁まで運搬。そこから再びクレーンで吊り上げ、据え付けた形だ。

 今月7日には、この移設工事の見学会が行われた。第三海堡を歴史的に価値のある地域遺産として保存活用を求めていた、NPO法人アクションおっぱまが主催。その日の午前までに海上輸送されていた探照灯が、約1時間かけてクレーンで吊るされ、据え付けられた。地元住民ら約30人が参加し、リサイクルプラザ「アイクル」のテラスから見学した。

 この日の移設工事を感慨深く見守っていたのが、「横須賀の文化遺産を考える会」代表の長浜つぐおさん(上町在住)だ。長浜さんの祖父は、第三海堡の建設当時(明治25年着工、大正10年竣工)、施工を担当した大倉土木組の下請けとして、建造にも関わっていたという。

 遺構は、移設先が見つからなければ廃棄される可能性もあった中、今年3月に横須賀市が同緑地を提供することを決定し、国とも合意。保存されることが決まり、この日1基目の移設工事を迎えた。長浜さんは「無事に終わりホッとしています。これから、海堡を産業遺産としてアピールし、市民に広く公開してほしい」と話していた。

 同NPO法人によると、今後は10月に国から横須賀市への遺構の引渡しが行われ、一般公開は11月頃になる見込み。当面は申し込み制での見学や、企画ツアーなどを通じて公開していくという。体制が整えば、常時開放することも検討している。

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