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2010年8月27日号
三浦半島本来の水田生態系を呼びもどそう−。谷戸の管理などをボランティアで行う市民グループ「三浦半島田んぼプロジェクト」が、“復田”をテーマにした活動に挑んでいる。土地の所有者の理解を得ながら今年は市内で2ヶ所、三浦市に1ヶ所、試行的に稲作を行っている。「教育水田」としての機能も持たせており、自然学習の場として子どもを対象にした田植え体験なども実施。今後は賛同者を募りながら、活動を本格化させていく。
三浦半島の原風景ともいえる谷戸に広がる水田。これが昭和40年代を境にして、畑への転作や都市開発による埋め立てが加速。近年では、後継者不足による耕作放棄なども重なり地域内の水田面積は激減状態にある。人の手が離れ、荒地となっている場所も少なくない。本来の生物生態系も急速に失われているという。
横須賀市経済部農林水産課によると、昭和45年に341haあった水田面積はバブル期の昭和60年には138haにまで減少。平成20年には16 haと、一部の農家が自家消費のために生産しているのみにとどまっている。
同プロジェクトは、こうした現状に危機感を抱き、今年から活動をスタート。無農薬にこだわった稲作を通じ、自然とふれあえる環境の再生をめざしている。
芦名にある大楠山の登山道入り口、地元石材会社が所有する荒地を耕作した水田は1反ほどの広さ。湿地・畦のなどの維持管理を行いながら稲の成長を観察している。
共同代表のひとり天白牧夫さんは、「(芦名は)長らく放置されていたために、田んぼの土壌がまだ稲作になじんでいない。成育にムラがあるが、100キロ程度のコシヒカリが収穫できそう。水田の昆虫も生息し始めている」と経過に笑みを浮かべる。秋には今年の活動報告を兼ねたフォーラムの開催なども計画しているという。