横須賀市 新年度予算案 一般会計1443億円 緊縮型も成長分野には積極配分
横須賀市は今月15日、総額2892億9200万円に上る23年度当初予算案を発表した。福祉や教育など市民生活と関係の深い事業に充てられる一般会計は1443億1千万円。前年度比で3・3%増となった。高齢化に伴う社会保障費の増加に加えて、市立諏訪小学校の建替え工事や特別養護老人ホームの建設補助などを主な理由としている。歳入面で税収は微増にとどまったが、地方交付税の大幅増額で財源を確保することができた。
市では税収減と社会保障分野の増加という構造は今後も続くと見て、「財政規律の堅持を念頭に置いた予算編成」を打ち出している。事務事業等の総点検による経費削減を進めながら、税収増が期待できる成長分野、主に企業誘致やシティセールス関連事業には「重点投資」していく方針。
市の貯金にあたる財政調整基金などからの取り崩しは、前年度より2億6千万円少ない45億円4千万円に切り詰めたことで、年度末の基金現存高は22年度当初予算編成時よりも7億円多い87億円となった。
歳出では、人件費や扶助費などの義務的経費が前年度比1・6%増の約7818億2千万円となり、全体の54・1%を占めた。子ども手当ての財源に関しては、支給費用の全額を国庫負担金として歳入予算に計上。国が求める県市負担相当額(14億円)は、新たに「子育て支援基金」を創設して対応する。
一方、昨年10月に実施された「事業仕分け」の結果については、新年度予算への反映は見送られた格好に。39事業・41項目の内、仕分け人が「不要」と判断した事業を含め、すべてを来年度も継続する考えだ。
主な新規事業と予算額は以下の通り。産科医師確保のための経費助成など(2170万円)/児童養護施設の環境改善への助成(7417万円)/学力向上推進校の設置など(2425万円)/佐島の丘温水プール開館(8920万円)/救急医療センターの移転新築設計費(8853万円)/子宮頸がん等ワクチン接種の緊急促進(4億3463万円)/ドッグラン専用広場の設置と検討(882万円)/(仮称)馬堀海岸4丁目第2公園の整備(2億2228万円)/長井コミュニティセンターの開設(1080万円)/市税納付推進センターの設置(1607万円)/火葬場の集約統合(3億2807万円)ほか。
各予算案に関しては、会期中の第一回定例会で審議されている。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>